冷房を使っていたら、エアコンの本体からポタポタと水が垂れてきた。そんなトラブルは梅雨から夏にかけて特に増えます。あわてて拭いても、原因をそのままにしていると何度も繰り返してしまいます。
実は、エアコンの水漏れの多くは「ドレンホースの詰まり」が原因です。そして、その多くは特別な技術がなくても自分で対処できます。この記事では、まず被害を止める応急処置から、原因の見分け方、自分でできる直し方、業者に頼む目安までを順番に紹介します。

水が垂れてきたら、まずは「止める」「拭く」「原因を探す」の順で落ち着いて対応すれば大丈夫ですよ。
エアコンから水が垂れたら、まず最初にやること
水漏れに気づいたら、原因を調べる前に被害の拡大を止めることが先決です。電気製品の水濡れは故障や感電につながるおそれがあるため、初動を間違えないようにしましょう。


運転を止めて電源プラグを抜く
まずはリモコンで運転を停止します。そのうえで、可能ならコンセントから電源プラグを抜いてください。水が内部の電装部分にかかると、ショートや故障の原因になります。
本体の周りや吹き出し口から水が出ている場合は、無理に運転を続けないことが大切です。
水を拭き取り、床や家具を養生する
垂れた水はすぐに拭き取り、エアコンの下にタオルや新聞紙、バケツなどを置いて受け止めます。フローリングや家具に水が染み込むと、シミやカビの原因になります。
壁紙やコンセント周りが濡れている場合は、特に念入りに乾かしておきましょう。
冷房を弱めると一時的に軽減できることがある
すぐに原因を直せないときの一時しのぎとして、設定温度を上げて冷房の効きを弱める方法があります。冷えすぎによる結露が原因の場合、水の量を減らせることがあります。
- 運転を止めて電源プラグを抜く
- 水を拭き取り、床・家具を養生する
- 原因が分かるまで、冷房は弱めるか止めておく
エアコンから水が垂れる主な原因
エアコンの水漏れには、いくつかの代表的な原因があります。多い順に切り分けていくと、自分で直せるかどうかの判断がしやすくなります。次の表で全体像をつかんでおきましょう。
| 原因 | 起こりやすさ | 自分で対処 |
|---|---|---|
| ドレンホースの詰まり・逆流 | 最も多い | できることが多い |
| ホースの位置・たるみ・先端の高さ | 多い | できる |
| フィルター・熱交換器の汚れ | ときどき | 掃除で対応 |
| 本体の傾き・取り付け不良 | まれ | 業者向き |
【最も多い】ドレンホースの詰まり・水の逆流
エアコンは、室内の空気を冷やすときに出る水(結露水)を、ドレンホースという細い管を通って屋外に排出しています。このホースの中にホコリや汚れがたまって詰まると、水が外に流れず室内機側へ逆流し、本体から水が垂れてしまいます。
ホースの先端から虫や落ち葉が入り込んで詰まることもあります。水漏れの原因として最も多いのが、このドレンホースのトラブルです。
ホースの位置・たるみ・先端の高さ
屋外に出ているドレンホースの先端が、地面や溝の水に浸かっていると、水がスムーズに流れません。また、ホースの途中が波打つようにたるんでいると、その部分に水がたまって流れが悪くなります。
ホースの先端は、地面から少し離れた位置にあるのが望ましい状態です。
フィルターや熱交換器の汚れ
フィルターや内部の熱交換器にホコリがたまると、空気の流れが悪くなって冷えすぎが起こり、結露の水が想定以上に発生することがあります。場合によっては内部が氷結し、溶けた水があふれることもあります。
しばらく掃除をしていないなら、まずフィルターの状態を確認してみましょう。
本体の傾き・取り付け不良
室内機が水平に取り付けられていないと、排水がうまく流れず水漏れにつながります。取り付け直後から水が漏れる場合や、本体が明らかに傾いている場合は、取り付け不良の可能性があります。
このケースは自分での調整が難しいため、設置した業者やメーカーに相談するのが安全です。
自分でできる直し方(原因別)
原因の見当がついたら、自分でできる範囲の対処を試してみましょう。多くの水漏れは、ドレンホースまわりの手当てで改善します。作業の前には、必ず電源プラグを抜いておきます。


ドレンホースの詰まりを抜く
詰まりを解消するには、ホームセンターなどで売っている「ドレン用サクションポンプ」を使う方法が確実です。価格はおおよそ1,000〜3,000円ほどで、ホースの先端に当てて吸い出すことで、詰まったホコリや水を引き出せます。
室外機の近くにある細いホースが、水を排出するドレンホースです。
ホースの口にポンプをしっかり密着させます。
数回くり返すと、詰まっていた汚れや水が出てきます。勢いよく吸いすぎないのがコツです。
専用ポンプがない場合は、掃除機で吸う方法もありますが、水を吸い込むと故障の原因になります。掃除機を使うときは、ホースとの間に布を当てるなど、水が機械に入らない工夫が必要です。
ホースの先端の高さ・たるみを直す
ホースの先端が水たまりや地面に浸かっているなら、少し持ち上げて水から離します。たるんでいる部分があれば、波打たないように整えて、水が下へ流れるようにします。
ホースが長すぎる場合は、適切な長さにカットして調整すると排水がスムーズになります。
フィルター掃除で結露や氷結を防ぐ
フィルターのホコリは、掃除機で吸い取るか、水洗いして完全に乾かしてから戻します。フィルターがきれいになると風通しがよくなり、冷えすぎによる結露や氷結を防げます。
内部のカビやにおいが気になる場合は、合わせて確認しておくとよいでしょう。


自分で直せないケースと業者に頼む目安
すべての水漏れを自分で直せるわけではありません。無理に分解すると故障や事故につながるため、線引きを知っておくことが大切です。次に当てはまる場合は、業者やメーカーへの相談を検討しましょう。
こんなときは業者に相談する
- ドレンホースを掃除しても水漏れが止まらない
- 本体の内部から水があふれている
- 取り付け直後から水が漏れる、本体が傾いている
- 水と一緒に油のような汚れが出る、異音がする
- コンセントや配線が濡れて、漏電が心配なとき
本体内部の分解や、冷媒(ガス)に関わる部分は専門の作業が必要です。感電や故障のリスクがあるため、自分での対応にこだわらず、早めにプロへ相談しましょう。
修理費用のだいたいの目安
修理費用は原因や業者によって幅がありますが、ドレンホースの詰まり解消などの軽い作業であれば数千円程度から、内部の部品交換や取り付け直しが必要な場合はそれ以上かかることもあります。あくまで目安として、複数の業者に見積もりを取ると安心です。
古いエアコンで何度も不具合が出る場合は、修理費用と買い替えを比べて検討するのもひとつの方法です。
水漏れを再発させない予防のコツ
一度直しても、原因をつくる汚れがたまればまた繰り返します。日ごろのちょっとした手入れで、水漏れの多くは防げます。シーズンの変わり目にまとめてチェックする習慣をつけましょう。
定期的なフィルター掃除とホース点検
フィルターは2週間に1回ほどを目安に掃除すると、結露の水が増えるのを防げます。屋外のドレンホースも、ときどき先端を確認し、ゴミや虫が入っていないかチェックしておきましょう。
シーズン前のチェックリスト
本格的に冷房を使い始める前に、次の点を確認しておくと安心です。
- フィルターにホコリがたまっていないか
- ドレンホースの先端が地面や水に浸かっていないか
- ホースに大きなたるみや折れがないか
- 試運転して水漏れや異音がないか



冷房を使い始める前にひと手間かけておくと、夏の急なトラブルをぐっと減らせます。
よくある質問
- エアコンの右側と左側、どちらから漏れるかで原因は違いますか?
-
漏れる位置だけで原因を断定するのは難しいですが、多くの場合はドレンホースの詰まりや排水経路のトラブルが関係しています。まずはホースの状態を確認するのがおすすめです。
- 賃貸住宅でエアコンが水漏れしたら、修理費は誰が負担しますか?
-
設備の経年劣化など借主に過失がない場合は、大家さんや管理会社の負担になることが一般的です。まずは自分で分解せず、管理会社へ連絡して指示を仰ぎましょう。
- ドレンホースを口で吸って詰まりを取ってもいいですか?
-
一応できますが、汚れた水を吸い込むおそれがあり衛生的ではありません。1,000円ほどで買えるサクションポンプを使う方が安全で確実です。
まとめ
エアコンから水が垂れる原因の多くは、ドレンホースの詰まりや位置の問題です。まずは運転を止めて水を拭き取り、被害を抑えてから原因を切り分けていきましょう。
- 水漏れに気づいたら、まず運転停止と電源プラグ抜き
- 原因で最も多いのはドレンホースの詰まり・逆流
- サクションポンプでの吸い出しやホース調整は自分でできる
- 本体内部や取り付けに関わる不具合は業者へ相談
- フィルター掃除とホース点検で再発を防げる
定期的な掃除と点検を心がけて、暑い季節も快適にエアコンを使いましょう。











