長く使った椅子がグラグラしてきたり、座面がへたってきたりすると「もう買い替えかな」と思ってしまいますよね。でも、症状によっては自分で簡単に直せるケースも多いんです。
この記事では、椅子の修理を症状別に整理しました。自分で直せる範囲と業者に任せたほうがよい範囲、そして業者に頼んだときの費用相場まで、まとめてチェックしていきましょう。
「ぐらつき」はネジの締め直しで直ることが多く、初心者でも挑戦しやすい修理です。まずは症状を見分けることから始めましょう。
椅子の修理、まずは症状を見分けよう
椅子の修理で大切なのは、いきなり道具を買いそろえる前に「どこが、どんなふうに悪いのか」を見分けることです。症状によって、自分で直せるものと業者に任せたほうが安心なものに分かれます。
原因の場所は、力をかける向きを変えて確かめると絞り込めます。座面を手のひらで上から押す、脚をつかんで左右にひねる、背もたれを軽く前後に倒す、の3通りを順番に試してみてください。座面だけが沈むなら座面まわり、ひねったときだけ動くなら脚の接合部が疑わしくなります。木がミシッと鳴るなら接合部、キシキシという金属音ならネジや金具まわりが原因のことが多い音です。

自分で直せる症状・業者に任せるべき症状の早見表
まずは下の表で、ご自宅の椅子がどのタイプに当てはまるか確認してみてください。難易度はあくまで目安で、椅子の構造や素材によって変わります。
| 症状 | 主な原因 | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 脚やフレームがグラグラする | ネジ・接合部の緩み | 自分でできることが多い |
| 座面がへたって沈む | クッション材の劣化 | 軽度なら自分で/本格的は業者 |
| 座面の布が破れた | 生地の経年劣化 | 張り替えに挑戦も可能 |
| 脚に傷・欠けがある | ぶつけ・摩耗 | 補修材で自分でできる |
| 木が割れている・折れた | 構造の破損 | 業者に相談がおすすめ |
| 背もたれがぐらつく | 接合部の緩み・破損 | 程度により業者も検討 |
症状が2つ以上あてはまるときは、重いほうの行に合わせて考えると失敗が減ります。ぐらつきと木の割れが同時にあるなら、締め直しよりも割れへの対応が先です。割れた木は座るたびに荷重が集中し、そのまま使い続けると裂けが伸びていきます。
修理前にチェックする3つのポイント
修理に取りかかる前に、次の3点を確認しておくと判断がしやすくなります。
- 素材:木製・金属・プラスチックで使う道具や接着剤が変わります
- 使用年数:10年以上使っている椅子は、一か所直しても別の場所が傷んでいることがあります
- 愛着・価値:思い入れのある椅子やアンティークは、無理せずプロに相談すると安心です
使用年数の見当がつかないときは、ネジ穴のまわりの黒ずみや、脚の木口に入った細かいひびが手がかりになります。どちらも長いあいだ力がかかってきたサインで、一か所を直しても近い場所が続けて緩むことがあります。購入したメーカーや販売店で補修部品を取り寄せられるかも、作業を始める前に調べておくと選択肢が広がります。座面板やネジだけを純正部品で買える家具もあります。

「直してもまたすぐ壊れそう…」と感じたら、買い替えも視野に入れて考えてみてくださいね。
ぐらつき・ガタつきを自分で直す方法
椅子のぐらつき・ガタつきは、多くの場合ネジや接合部の緩みが原因です。つまり、締め直すだけで直ることも珍しくありません。難しい修理に手を出す前に、まずは基本から試してみましょう。
緩みは、ある日突然起きるわけではありません。木は湿度によってわずかに伸び縮みするため、暖房で乾く冬と湿気の多い季節をくり返すうちに、接合部にすき間が育っていきます。座るときに体をひねる、片側の肘掛けにばかり寄りかかるといった使い方も、決まった向きに力をかけ続けることになります。半年に一度ほど椅子を裏返してネジを確かめておくと、大きなぐらつきになる前に気づけます。
まずはネジの締め直しから
組み立て式の椅子や、脚がネジで固定されている椅子は、緩んだネジを締め直すだけでガタつきが解消することがよくあります。
作業の前に椅子を裏返し、どんな方法で留まっているかを見ておきます。ネジの頭が見えるなら、そのまま締め直せます。木の丸い栓(ダボ)が並んでいる場合は接着でくっついているので、締めるという発想が使えません。六角のボルトで留めてあるタイプは、木に埋め込まれた金具で受けているので六角レンチを用意します。
座面の裏や脚の付け根など、見えにくい場所のネジも含めて全体をチェックします。
合わないドライバーを使うとネジ山をつぶしてしまうため、サイズの合う工具を選びます。
締め直したあと、実際に座ったり揺らしたりして、ガタつきが止まったか確かめます。
複数のネジが緩んでいるときは、締める順番で仕上がりが変わります。まず全部を軽く緩めてから、対角線の位置にあるネジを交互に少しずつ締めていくと、脚が均等に座枠へ引き寄せられます。1本だけ先に強く締めると、そこを軸にフレームがゆがみ、残りのネジ穴が合わなくなります。最後は平らな床に置き、体重をかけながらもう一度だけ増し締めします。
ネジが空回りするときの裏ワザ
ネジを締めても空回りして効かない場合は、ネジ穴が広がってしまっている状態です。そんなときは、次のような方法で穴を埋めると締まりやすくなります。
空回りするネジ穴の対処
つまようじや細い木片に木工用ボンドをつけて穴に詰め、乾いてから余分をカットしてネジを締め直します。木の繊維がネジを受け止め、効きが戻ります。
手早く済ませたい場合は、市販の木工用パテで穴を埋める方法もあります。少し太めのネジに交換するのも有効です。
つまようじで埋めるときは、1本だけ差し込むのではなく、穴の内側にすき間が残らないよう数本を束ねて詰めるのがコツです。ボンドは穴の内側にも回るように入れます。乾ききる前にネジをねじ込むと、木片ごといっしょに回ってしまい、やり直しになります。表面が乾いても内部はまだやわらかいので、数時間は置いてから余分を折り取り、締め直すようにしてください。
接着剤・くさびでぐらつきを止める
脚と座面の接合部分(ホゾ組み)が緩んでぐらつく場合は、接着剤やくさびで固定し直します。木製の椅子には木工用ボンド、金属部分には金属用の接着剤を選びましょう。
接合部のすき間が大きいときは、薄い木片を「くさび」として打ち込み、ボンドで固定するとしっかり安定します。接着剤を使うときは、一度緩んだ部分の古いボンドや汚れを軽く落としてから塗るのがコツです。
接着は塗るだけでは強度が出ず、乾くまで押さえておく力が要ります。クランプがなければ、脚のまわりに荷造りひもやベルトをぐるりと回し、結び目に棒を差し込んでねじると簡易的な締め具になります。はみ出したボンドは、乾く前に固くしぼった布ですぐ拭き取ってください。乾いてから削ると、その部分だけ塗料やオイルが入らず、あとで色が浮いて見えます。しっかり体重をかけて座るのは、固定したまま一日置いてからが安心です。


座面のへたり・破れを修理する方法
毎日座る座面は、クッション材がへたったり、布が破れたりと劣化しやすい部分です。座面の修理は、軽度なら自分でも対応でき、本格的な張り替えに挑戦することもできます。
同じ「へたり」でも、原因がクッション材とはかぎりません。腰を下ろした瞬間に硬いものが当たる感じがあるなら、クッションがつぶれて座板や金具に届いている状態です。一方、やわらかいのに沈み込みだけが深いときは、座面を支えている下地(座枠に張られたゴムベルトやバネ)がゆるんでいることがあります。下地が原因の場合、クッションをいくら足しても沈みは戻りません。


クッションを足してへたりを解消
座ったときに沈み込みが気になる程度のへたりなら、クッション材を足すだけで座り心地が戻ることがあります。
座面を裏側から外せるタイプの椅子なら、既存のクッションの上に新しいウレタンを重ね、座面布で包み直します。座面が外せない椅子の場合は、座布団や低反発クッションを置くだけでも負担をやわらげられます。
新しく足すウレタンは、厚み20〜40mm程度のものがよく使われます。硬めのチップウレタンを土台にして、上に薄い仕上げ用のスポンジを重ねると、沈みにくさと当たりのやわらかさを両立させやすくなります。カットは、外した座板を型紙にして輪郭をなぞり、外周をひと回り大きめに取るのがコツです。布で包んだときに角が丸くふくらみ、縁がへこんで見えるのを防げます。
座面の張り替えにチャレンジ
布が破れた・汚れが目立つ場合は、座面の張り替えがおすすめです。座面の張り替えはDIYの中では比較的取り組みやすく、好みの布で雰囲気を変えられる楽しさもあります。
座面の裏のネジを外し、座面を椅子から取り外します。
裏側で布を留めているタッカーの針を、マイナスドライバーなどで丁寧に外します。
クッションを包むように新しい布をかぶせ、布を引っ張りながらタッカーで裏側に留めていきます。角はたたんでシワを寄せないのがきれいに仕上げるコツです。
張り終えた座面を椅子に戻し、ネジで固定すれば完成です。
布は、汚れに強い合皮や、厚手で丈夫なファブリック生地が扱いやすくおすすめです。タッカー(ステープルガン)はホームセンターや通販で手に入ります。
必要な布の大きさは、座面の縦横に、クッションの厚みと裏側で折り返す分を足した寸法です。各辺から厚み+5cmほどの余白を見ておくと足りなくなりません。タッカーの針は座面板の厚みより短いものを選ぶと、表側へ突き抜ける失敗を防げます。留めるときは向かい合う辺を交互に打つと、布の目が斜めにゆがみません。
破れではなく汚れやシミが気になるだけなら、張り替える前に落ちるかどうか試す手もあります。布と革で落とし方が変わる点は、同じ布張りのソファの掃除で素材別に分けて説明しています。


脚の傷・床のすべり・背もたれのトラブル
椅子は座面やぐらつき以外にも、脚の傷や床へのダメージといった細かなトラブルが起こりがちです。こうした部分は、手軽なアイテムで対処できることが多いです。
脚の補修では、木の表面がどう仕上げてあるかで使う材料が変わります。見分け方は簡単で、目立たない場所に水を1滴落としてみてください。水が玉のまま残るなら、表面に塗膜のあるウレタン塗装です。すっと吸い込んで色が濃くなるなら、オイルやワックスで仕上げた木か、無塗装の木になります。塗膜のあるタイプは膜だけが傷ついていることが多く、吸い込むタイプは木そのものに傷が入っています。
脚の傷・欠けを補修する
木製の脚にできた傷や小さな欠けは、補修用のクレヨンやパテで目立たなくできます。傷の色に近いものを選び、すり込むようにして埋めるのがポイントです。
深い欠けには木工用パテを使い、乾いてからサンドペーパーで整え、上から似た色を塗ると自然に仕上がります。
オイルやワックスで仕上げた脚には、補修クレヨンより家具用オイルのほうがなじみます。目の細かいサンドペーパーで傷の毛羽を落とし、オイルを含ませた布ですり込むと、周囲と同じように色が入って境目がぼやけます。
塗膜のある脚は、削りすぎると塗装の層まで落ちてしまいます。欠けを埋めたあとは、周囲より少し盛り上げた状態で乾かし、固まってから平らにならすと段差が出ません。脚の下のほうの傷なら、無理に埋めず、脚裏に貼るフェルトで隠れる高さか先に確かめる手もあります。
フェルト・脚カバーで床傷とすべりを防ぐ
椅子を引くときの「ガリッ」という床傷や、すべってしまう不安定さは、脚の裏に貼るアイテムで防げます。
- フェルトシール:床の傷防止と、引きずる音の軽減に効果的
- 脚キャップ(脚カバー):脚先をすっぽり覆い、ガタつきの微調整にも使える
- すべり止めパッド:椅子が動きやすいフローリングでの安定感アップに
貼る前に脚の裏を平らにしておくと、持ちがはっきり変わります。古いフェルトの跡やベタつきが残っていると、新しいものがすぐ剥がれてしまいます。乾いた布で拭いたあと、ささくれや出っ張りを軽く削っておくと接着面を広く取れます。床がタイルカーペットなら厚手のフェルト、畳の上で使うなら硬い樹脂のキャップより、広い面で支えるタイプのほうが向いています。
背もたれのぐらつきはどこを見るか
背もたれは、上の横木(笠木)と支柱、そして座枠の3か所で支えられています。ぐらつくときは、部位ごとに軽く動かして、どこが動いているのかを先に見きわめます。笠木だけが動くなら支柱との差し込み部分、背もたれ全体が前後に動くなら座枠との付け根が緩んでいます。
座枠との付け根は、座面を外すとネジや金具が現れるつくりが多く、そこを締め直すだけで止まることがあります。差し込みだけで組まれている場合は、締めるところがないので接着し直す作業になります。
気をつけたいのは、支柱の付け根に髪の毛のような細い線が入っているときです。木の割れが始まっているサインで、締め直しても背もたれに体重をかけるたびに広がっていきます。この状態で無理にぐらつきを止めようとすると、寄りかかった拍子に折れることがあります。早めに使用を控えて、業者に相談してください。
オフィスチェア・回転椅子で多い症状
デスクで使う回転椅子は、木製の椅子とは傷む場所が違います。ネジや接合部より先に、キャスター・座面の昇降機構・肘掛けといった「動く部品」から寿命が来ます。裏返せば、これらは交換用の部品が流通していることが多く、本体はそのままでも直せる可能性が高い部分です。椅子の裏側や脚の付け根に貼られた型番シールを控えておくと、部品を探すときの手がかりになります。メーカーの通販ページや家具部品を扱う店で、型番から適合するパーツを探せることがあります。型番が消えている場合も、取り付け部の寸法さえ測れば汎用品で足りる部分があります。
キャスターが転がらない・抜けてしまう
転がりが重くなる原因の多くは、車輪の軸に巻き付いた髪の毛や糸くずです。椅子を横に倒し、車輪の左右のすき間をのぞくと、黒い塊になって挟まっているのが見えます。ピンセットで引き出し、切れないものは軸に沿ってカッターで切ってから抜きます。
それでも軽くならない場合や、軸がゆるんで抜けてしまう場合は、キャスターごと交換します。差し込み式なら、脚を押さえてまっすぐ引き抜くだけで外れます。軸の太さや長さはメーカーによって違うので、外したキャスターの軸を実際に測ってから同じ寸法のものを選びます。フローリングで使うなら、車輪が硬い樹脂だけのものより、外周にやわらかい素材を巻いたタイプのほうが床への当たりが弱くなります。
座面が勝手に下がる・上がらない
座っているうちにゆっくり座面が下がってくるのは、高さを支えているガスシリンダーの内部から圧力が抜けているサインです。この部品は密閉されていて、外から油を差したり締め直したりして直すものではなく、部品ごと交換するのが基本になります。
交換は、脚の中心から古いシリンダーを抜いて新しいものを差し込む作業です。ただ、長く使った椅子ほど固着して抜けず、力任せに引くとけがのもとになります。抜ける手応えがないときは、購入店やメーカーの修理受付に相談するほうが確実です。
椅子の修理を業者に頼むときの費用相場
自分での修理が難しい場合や、大切な椅子をきれいに直したい場合は、家具修理の業者に依頼する方法があります。ここでは、おおよその費用相場を見ていきましょう。
修理費が椅子ごとに違ってくるのは、つくりによって作業の手数が変わるからです。座面ひとつ取っても、ネジ留めの板を外して張り替えられるものと、座枠に生地を巻き込んで留めてあるものでは、ほどく手間がまったく違います。さらに椅子はかさばるため、店まで持ち込めるか、引き取りに来てもらう必要があるかという運び方も、選べる依頼先を左右します。
症状別の費用目安
下の表は、業者に依頼した場合の費用の目安です。椅子の大きさや素材、布の種類によって変わるため、参考程度にご覧ください。
| 修理内容 | 費用の目安(1脚あたり) |
|---|---|
| ぐらつき・ガタつきの修理 | 数千円〜 |
| 座面クッション(ウレタン)の補充・交換 | 1,000円前後〜 |
| 座面の張り替え(作業+材料) | 15,000円前後〜 |
料金は「作業費のみ」か「材料費込み」かで大きく変わります。見積もりを取るときは、配送費の有無もあわせて確認しておくと安心です。
見積もりを受け取ったら、合計額だけでなく内訳がどの項目に分かれているかを見ます。技術料(作業の手間)、材料費(生地やウレタン)、運搬にかかる費用が分けて書かれていれば、どこを削れば安くなるかを判断できます。生地を自分で用意すれば材料費を抑えられる店もありますが、厚みや伸び方によっては張れないこともあるため、持ち込みの可否は先に確認しておきます。
張り地の汚れやシミが理由で張り替えを考えているなら、先に業者のクリーニングで落ちるか相談する手もあります。布張りの椅子はソファーと同じ業者が扱っていることが多く、料金の数え方や見積もりで確かめることは、ソファーのクリーニングの記事にまとめています。


買い替えと修理、どっちが得?
修理費用が新品の価格に近づくなら、買い替えも一つの選択肢です。ただし、判断は金額だけで決めなくてかまいません。
修理か買い替えかの判断軸:思い入れのある椅子や、同じものが手に入らない椅子は、多少費用がかかっても修理する価値があります。一方、量販店で手軽に買えるタイプで、複数の場所が傷んでいるなら、買い替えのほうが結果的に満足できることもあります。
ダイニングセットのように同じ椅子を何脚かそろえている場合は、1脚だけ買い替えると型番が変わり、座面の高さや色味が合わないことがあります。座面の高さが数センチ違うと、テーブルとの間隔も変わって座り心地に差が出ます。そろえて買い替えるか、傷んだ1脚を直して使うかで、比べる金額の単位も変わります。
「ぐらつき」は自分で、「本格的な張り替えや破損」は業者に。症状で線引きすると、ムダなく直せます。
同じ考え方は、椅子以外の身のまわりのものにも使えます。壊れた傘も、どこが壊れたかで自分で直せるか店に出すかが分かれます。




よくある質問
- グラグラする椅子をそのまま使い続けても大丈夫ですか?
-
軽いガタつきならネジの締め直しで直りますが、放置すると接合部の負担が大きくなり、座ったときに崩れる心配があります。早めに点検し、不安があれば使用を控えて修理しましょう。
- 修理に必要な道具はどこで買えますか?
-
ドライバー・木工用ボンド・パテ・タッカー・フェルトシールなどは、ホームセンターや通販で手に入ります。多くは数百円〜数千円程度で揃えられます。
- アンティークや高級な椅子も自分で直していいですか?
-
価値のある椅子は、無理に自分で直すと風合いを損なうことがあります。専門の家具修理業者に相談したほうが、結果的にきれいに長く使えます。
- 座るとギシギシ音が鳴ります。音だけなら気にしなくていいですか?
-
音は、部材どうしがわずかに動いてこすれているサインです。すぐ壊れるわけではありませんが、動いているあいだは接合部が少しずつ削れていきます。潤滑油を差すと音は止まっても、あとで接着し直せなくなるため木の部分には使わないでください。鳴る場所を手で押さえながら座り、音が消える箇所を探して締め直すのが近道です。
- 子どもが使う椅子を修理するとき、気をつけることはありますか?
-
体重や動きがかかる椅子ほど、直したあとの確認が大切です。修理した直後は締め付けや接着が落ち着いていないので、まず大人が座って前後左右に体重をかけ、きしみや動きがないか確かめてから使わせてください。座面や脚に割れが入っている椅子は、補修材で見た目を整えても荷重には耐えられません。立ち上がったり乗ったりする使い方も想定して、割れのある椅子は使用をやめる判断をおすすめします。
まとめ:症状に合わせて無理なく直そう
椅子の修理は「症状を見分けること」が出発点です。ぐらつきはネジの締め直しから、座面のへたりはクッション足しや張り替えで、多くは自分でも対応できます。
一方で、木が割れていたり、大切なアンティークだったりする場合は、無理をせず業者に相談するのが安心です。費用相場を知っておけば、修理と買い替えのどちらが自分に合うかも判断しやすくなります。
症状と打ち手の対応は、次のとおりです。
- ぐらつき:裏返して留め方を確かめ、対角線の順に少しずつ締め直す
- ネジの空回り:つまようじや木片とボンドで、ネジ穴を作り直す
- 座面のへたり:底付きするならウレタンの交換、沈むだけなら重ね足し
- 脚の傷:塗膜のある脚はクレヨンやパテ、オイル仕上げは家具用オイル
- 回転椅子の座面が下がる:ガスシリンダーごとの交換で対応する
- 木の割れ・支柱のひび:自分で止めようとせず、業者に相談する











