6月といえば衣替えの季節ですが、梅雨と重なるため「いつやればいいの?」と迷う方も多いはずです。雨の日に衣替えをすると、しまった衣類にカビが生えてしまうこともあります。
この記事では、6月の衣替えに最適な時期や進め方、梅雨を意識した収納のコツをまとめました。今年は段取りよく、気持ちよく夏服へ切り替えていきましょう。
6月の衣替えは「梅雨入り前の晴れた日」がベスト。湿気を入れないことが最大のポイントです。
6月の衣替えはいつやる?基本の目安
結論からお伝えすると、6月の衣替えは6月1日から梅雨入りまでの晴れた日に行うのが理想的です。気象庁によると、関東甲信地方の平年の梅雨入りは6月7日頃。つまり、6月上旬の晴れ間がもっともよいタイミングといえます。
とはいえ、その年の気温や地域によって最適な日は変わります。日付だけでなく気温も意識しながら、計画的に進めていきましょう。

6月の衣替えは、夏服を出す作業よりも、冬物をどう片づけ終えるかで結果が決まります。夏服は必要になればいつでも出せますが、しまった冬物は次に袖を通すまで半年ほど手が届きません。
作業量の目安は、押し入れやクローゼットひと区画ぶんで半日ほどです。朝のうちに始めれば、日が高いあいだに乾かす時間まで確保できます。夕方から手をつけると、しまう工程だけ翌日に持ち越すことになりがちです。
6月1日が「衣替えの日」とされる理由
6月1日が衣替えの日として定着しているのは、平安時代の宮中行事「更衣(こうい)」がルーツです。当時は中国から伝わった習わしとして、4月1日と10月1日に夏冬の装いを切り替えていました。
その後、江戸時代には年4回の衣替えに細分化されます。明治時代に入って官公庁や軍隊が制服制度を導入したことで、6月1日と10月1日の年2回というスタイルが一般にも広まりました。
現在も学校の制服や企業の事務服では、この6月1日を境に夏服へ切り替えるのが一般的です。
気温22度・25度を基準にした切り替え時期
カレンダーの日付だけでなく、気温を目安にすると衣替えの判断がしやすくなります。一般的には次のような基準が知られています。
| 最高気温の目安 | 適した衣類 | 衣替えの判断 |
|---|---|---|
| 15〜19度 | 長袖シャツ+薄手の羽織り | 春物が中心 |
| 20〜22度 | 長袖カットソー・薄手ニット | 夏物の準備を始める |
| 22〜25度 | 七分袖・薄手の長袖 | 夏物への切り替え開始 |
| 25度以上 | 半袖・ノースリーブ | 夏物中心へ完全移行 |
最高気温が22度を超えてきたら夏服の出番です。25度を超える日が続くようになったら、長袖は数枚残して残りはしまってしまいましょう。
見るのは1日だけの数字ではなく、週間予報に並んだ数日ぶんです。6月は前線の位置で気温が上下しやすく、1日暑かっただけで長袖をしまうと、翌週に冷え込んだときに困ります。
この時期は体感もあてになりません。湿度が高いと同じ22度でも蒸し暑く感じ、雨で風のある日は気温が変わらなくても肌寒く感じます。当日の服選びは体感で決めてよいのですが、しまう・出すの判断は数字で決めるほうがぶれません。
梅雨入り前(6月上旬〜中旬)に終わらせるのが理想
6月の衣替えで一番意識したいのが、梅雨入りとのタイミングです。梅雨に入ってしまうと、晴れた日が貴重になり、室内の湿度も高くなります。湿気を含んだ衣類をしまうと、カビや臭いの原因になってしまいます。
梅雨入りの平年日は地域によって異なります。沖縄は5月中旬、九州南部は5月末、関東甲信は6月上旬、東北南部は6月中旬が目安です。お住まいの地域の梅雨入り予報をチェックしてから、衣替えの日を決めるとスムーズです。
北海道は梅雨入り・梅雨明けの発表対象に含まれていません。気象庁は、北海道には明瞭な梅雨の現象が見られないとしています。日付を待つ地域ではないため、気温と晴天の続き具合だけで衣替えの日を決められます。
梅雨入りが早い地域ほど、6月に入ってからでは晴れ間を選びにくくなります。すでに梅雨入りしている地域なら、収納場所の掃除や空いたケースの用意といった準備を雨の日のうちに済ませておくと、晴れた日を入れ替えだけに使えます。
6月に衣替えをするときの注意点
6月の衣替えは、5月や10月の衣替えとは違って「湿気との戦い」になります。タイミングを間違えると、せっかくしまった冬物がダメになってしまうこともあるため、いくつか注意点を押さえておきましょう。
6月の失敗が見えてくるのは、その場ではありません。湿気を含んだまましまった服の状態が分かるのは、次に取り出す秋や冬になってからです。作業した当日には、どこにも異常が見当たりません。
湿気の入り口は、服そのものと、しまう空間の両方にあります。服だけを念入りに乾かしても、収納の中が湿っていれば、閉じたケースの中で水分は行き渡ってしまいます。
雨の日・湿度の高い日は避ける
衣替えは必ず晴れた日に行いましょう。雨の日や湿度が高い日にしまうと、衣装ケースや押し入れの中に湿気がこもります。これがカビや黄ばみの原因になります。
理想は、晴天が2〜3日続いた後の昼間です。空気が乾燥しているタイミングを狙うと、衣類自体も収納スペースもしっかり乾いた状態でスタートできます。
作業する時間帯も仕上がりを左右します。空気に含まれる水分の量が変わらなくても、気温が上がる日中は相対湿度が下がります。朝いちばんに窓を開けると、朝露で湿った外の空気を部屋に入れることになるため、日が高くなってからのほうが向いています。
迷ったときは、その日の洗濯物を目安にしてください。午前中に干したものが昼過ぎに乾いているなら、衣替えにも適した日です。夕方まで湿っぽさが残る日は、収納の奥も同じように乾いていないと考えたほうが安全です。
前の晩のうちに服を床へ出して準備しておく段取りも避けたいところです。夜間は室温が下がって湿度が上がるため、しまう直前に湿気を吸わせてしまいます。取り出しから収納までは、同じ日の日中に済ませるのが基本です。
移行期間として薄手の長袖を残しておく
6月は気温の振れ幅が大きい時期です。最高気温が30度に迫る日もあれば、雨で20度を下回る日もあります。冬物をすべて完全にしまってしまうと、肌寒い日に対応できません。
移行期間に残しておくと便利な服
- 薄手の長袖カットソー(2〜3枚)
- カーディガン・薄手の羽織り(1〜2枚)
- 七分袖シャツ・ブラウス(1〜2枚)
- 薄手のストール(冷房対策にも)
これらは梅雨明けまでの2〜3週間、すぐ手の届く場所に残しておくと安心です。
残す枚数を決めかねるときは、直前の2週間で実際に袖を通した長袖だけを手元に置く形にすると迷いません。「念のため」で残した服は着ないまま夏を越し、結局しまい直す手間だけが増えます。
手元に残した長袖は、梅雨明けの晴れた日にまとめて洗ってからしまいます。この最後のひと組をハンガーに掛けたままにしておくと、夏のあいだじゅう汗ばんだ空気にさらすことになります。
梅雨入りが早い年・遅い年での判断
毎年、梅雨入りの時期は前後します。早い年は5月中に梅雨入りすることもあれば、遅い年は6月下旬になることもあります。テレビやアプリの週間天気予報を確認しながら、晴れ間が3日以上続きそうな日を狙うのが現実的です。
もし梅雨に入ってしまった場合は、無理せず晴れ間まで待ちましょう。エアコンの除湿機能を活用すれば、室内でも比較的乾いた環境を作れます。
気象庁が発表する梅雨入り・梅雨明けの日付は、その時点の見通しに基づく「速報値」です。実際の天候経過をもとにした「確定値」は9月初めに公表され、速報値と食い違うこともあります(気象庁「梅雨について」)。発表そのものを待つより、手元の週間予報で晴れ間を押さえるほうが確実です。
梅雨入りの発表が出ていなくても、曇りや雨の日が続いていれば、室内の湿り具合は梅雨と大きく変わりません。反対に、発表後でも数日は晴天が並ぶ週があります。日付ではなく空模様で決めると、早い年にも遅い年にも同じ判断のしかたで対応できます。
梅雨を意識した衣替えの進め方【手順】
6月の衣替えは、湿気を入れないことが何より大切です。次のステップで進めると、カビや虫食いのリスクを抑えながら効率よく切り替えられます。

湿度の低い晴天の日を選び、クローゼットや押し入れから冬物・夏物をすべて取り出します。一気に行うとスペースの確認もでき、不要な服の整理にもつながります。
しまう前に、冬物を1〜2時間ほど風通しのよい場所で陰干しします。タンスから出したばかりの服も、微量の湿気を含んでいることがあるためです。
洗濯やクリーニングを済ませた衣類も、すぐに収納せず1日陰干しします。クリーニングのビニールカバーは必ず外しておきましょう。
衣装ケースの底に除湿剤、上部に防虫剤を配置します。防虫剤は空気より重い成分が多いため、衣類の上に置くのが効果的です。
この順番を守ると、湿気を最小限に抑えた状態で冬物を保管できます。次のシーズンに取り出したとき、嫌な臭いやカビに悩まされにくくなります。
梅雨に入ってからのしまい洗いは「乾かし切る」までが工程
梅雨入り前に洗濯まで終えられなかった冬物は、収納を晴れ間まで待つあいだに、洗濯だけ先に進めておけます。外干しできる日にこだわらず、部屋干しに切り替えて構いません。この時期に迷うのは洗うかどうかではなく、乾かし切れるかどうかです。
乾いたかどうかは、見た目ではなく手で確かめます。厚手の衣類は、脇の下・襟の内側・縫い代が重なった部分が最後まで湿っています。触れてひんやりする箇所が残っていれば、まだ水分が抜けていません。
乾きにくい服から順に、洗う日を分けるのも手です。中綿の入ったダウンや厚手のニットは半日では乾かず、綿のシャツやカットソーとは必要な時間がまるで違います。一度にまとめて干すと部屋の湿度が上がり、どれも中途半端な乾き方になります。
ダウンを自宅で洗うと決めたなら、乾かす日数から逆算して洗う日を選びます。洗い方と乾燥のポイントは、ダウン専用の記事に整理してあります。

においが残る服は、しまう前に対処しておく
干し上がった服のにおいをかいで、生乾きのにおいや汗のにおいが残っていないかを確かめます。においは繊維の奥に汚れが残っているサインで、そのまま収納すると、閉じた空間の中で同じケースの服にも移ります。
もう一度同じように洗い直しても、落ちないにおいは落ちません。洗剤の量を増やすより、酸素系漂白剤でのつけ置きに切り替えるほうが変化が出ます。時間が取れないときは、その服だけ収納から外し、梅雨明けまで別に掛けておく判断でも構いません。
つけ置きに使う湯温と放置時間は、素材によって向き不向きがあります。始める前に手順を確かめておくと、色落ちや生地の傷みを避けられます。

6月の衣替えで気をつけたい収納のコツ
しまい方を工夫するだけで、衣類の傷みやカビのリスクは大きく変わります。とくに梅雨と重なる6月の衣替えでは、次の3つのコツを意識してみてください。
その前に、何に入れるかも確かめておきます。フタつきのプラスチックケースは外からの湿気を通しにくい反面、中に湿気を閉じ込めると逃げ道がありません。乾かし切った服を入れる前提で使う容器だと考えてください。
紙製や布製のボックス、空き段ボールは、自分自身が湿気を吸って湿ります。とくに床に近い側から傷みやすく、冬物を半年入れておく用途には向きません。梅雨をまたぐ保管には、洗って乾かせる容器を選びます。
衣装ケースは8分目までに抑える
衣装ケースに服を詰めすぎると、通気性が悪くなって湿気がこもります。目安は容量の8分目まで。少し余裕を残すと、空気が循環しやすくなります。
「収納スペースが足りない」と感じる場合は、衣装ケースを増やすよりも、着なくなった服を見直すチャンスです。1〜2年着ていない服は手放す候補にしましょう。
入れすぎかどうかは、閉めるときの感触で分かります。フタを手で押さえないと閉まらない、引き出しの奥で服が引っかかって止まる、といった状態は詰めすぎです。上から手のひらが入り、指を抜き差しできるだけのすき間を残しておきます。
たたむ厚みをそろえると、枚数が変わらなくても収まりがよくなります。厚手のニットと薄手のカットソーを同じ列に混ぜると、高さが合わずに余分な空間ができたり、片側だけ押しつぶされたりします。素材ごとに列を分けるほうが空気も通ります。
クリーニングのビニールカバーは外す
クリーニングから戻ってきた服のビニールカバーは、保管時には必ず外します。ビニール内は湿気がこもりやすく、カビや黄ばみの大きな原因になるためです。
長期保管したい場合は、通気性のある不織布のカバーに付け替えるのがおすすめです。100円ショップでも手に入ります。
外すのは、クリーニングから持ち帰った当日が理想です。掛けたまま数日置くと、袋の内側に湿気がたまります。梅雨どきは部屋の湿度も高いので、外したあとに半日から1日ほど風を通してから掛け替えると安心です。
掛け替える不織布カバーは、裾側が開いた形のものだと空気が動きます。掛ける間隔にも余裕を持たせ、服と服のあいだに指が入るくらい離しておくと、扉を開けたときに中の空気が入れ替わります。
縦に立てて収納すると湿気がこもりにくい
Tシャツやニットなどは、平積みではなく縦に立てて収納するのがコツです。重ねて積むと、下の服が圧迫されて湿気がたまりやすくなります。
縦収納にすると、どこに何があるか一目でわかるようになり、取り出すときに他の服が崩れる心配もありません。
縦に入れるときは、列の端に仕切りを立てて倒れを防ぎます。倒れて折り重なった状態は、結局のところ平積みと変わりません。下になった服から湿気が抜けにくくなり、取り出すときにも崩れます。
厚手のニットは、縦にすると自重で肩の形が崩れることがあります。重さのある服は無理に立てず、いちばん下に平らに置いてから、その上に軽い服を縦に並べると収まりがよくなります。

梅雨の時期は、衣装ケースの隅に小さな除湿剤を1個追加するだけでも違いますよ。
6月の衣替えでよくある疑問(FAQ)
- 学校の制服の衣替えはいつから?
-
多くの学校では6月1日から夏服に切り替わります。ただし、5月中旬から「移行期間」として夏服・冬服のどちらでも可とする学校も増えています。学校のお知らせを確認しましょう。移行期間の長さは学校ごとに違うので、通学用の長袖を1枚だけ手元に残しておくと、切り替え直後の肌寒い朝にも慌てずにすみます。
- 梅雨明けまで待った方がいいの?
-
基本的には梅雨入り前に終わらせるのが理想です。もし間に合わなかった場合は、晴れた日にエアコンの除湿を活用して室内で行う方法もあります。梅雨明けまで持ち越すなら、その間の冬物はクローゼットの手前側に出しておき、扉を開けたときに風が当たる状態にしておくと傷みにくくなります。
- 衣替えを忘れたまま夏になったらどうする?
-
慌てて雨の日に行うよりも、晴れの日まで待ちましょう。夏服が必要な分だけ取り出し、冬物はまとめて後日整理する形でも問題ありません。
- 衣替えしないで全部出しっぱなしはダメ?
-
クローゼットに余裕があれば一年中出しておくのも一つの方法です。ただし、季節外の服は風通しのよい場所に分けて、たまに陰干しすると傷みにくくなります。
- 防虫剤はどれくらい入れればいい?
-
製品ごとに「○畳用」「衣装ケース○個分」と表示があります。表示の量を守るのが基本で、多すぎると衣類にシミがつく原因になることもあります。多くの製品は衣類に直接触れないよう案内しているため、置き方についても購入した製品の使用方法を確認しておくと確実です。
まとめ:6月の衣替えは梅雨入り前の晴れた日に
6月の衣替えは、タイミングと湿気対策が成功のカギです。最後に大事なポイントをまとめておきましょう。
6月の衣替えで押さえたい3つのポイント
- 梅雨入り前(6月上旬〜中旬)の晴れた日に行う
- 冬物は完全に乾かしてからしまう(陰干し1日)
- 衣装ケースは8分目まで・縦収納・除湿剤と防虫剤をセット
「6月1日だから」と機械的に行うのではなく、その年の気温や梅雨入り予報を見ながら判断しましょう。少し意識するだけで、来年取り出すときの衣類の状態がぐっとよくなります。
衣替えは、しまい終えた日で完了ではありません。梅雨が明けたころにもう一度だけ手をかけておくと、来年取り出したときの状態が変わります。
- 梅雨明けの晴れた日に、しまったケースを一度開けて空気を入れ替える
- 除湿剤にたまった水の量を見て、必要なら早めに取り替える
- 手元に残していた薄手の長袖を、洗って乾かしてからまとめてしまう
衣替えと合わせて、5月のうちから少しずつ準備を始めておくのもおすすめです。下記の記事もぜひ参考にしてみてください。
















