洗濯表示マークの見方|桶・線・点で迷わず洗うコツ

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お気に入りのニットを洗ったら縮んでしまった。シャツがヨレヨレになった。そんな失敗の多くは、服のタグに付いた洗濯表示マークを読み飛ばしていることが原因です。

マークは一見すると種類が多くて難しそうに見えます。でも、覚えるべき形はたった5つだけ。あとは「線・点・数字・バツ」の意味さえ押さえれば、手元の服をどう洗えばいいか自分で判断できるようになります。

この記事では、洗濯表示マークの読み方を実践的に解説します。ニットやシャツなど身近な服を例に、失敗しない洗い方まで一気に身につけましょう。

衣類のタグに付いた洗濯表示マークのアップ写真
目次

洗濯表示マークは「5つの基本マーク」だけ覚えればいい

洗濯表示マークは数十種類ありますが、土台になるのは5つの基本の形だけです。この5つの「箱」を覚えれば、あとはそこに付く線や点が「強さの指示」だと分かります。

そのタグは、首の後ろとは限りません。脇の縫い代や裾の内側に縫い込まれていることもあります。素材の混用率を書いた品質表示と、マークが並んだ洗濯表示が別々のタグになっている服も珍しくありません。

印字は数ミリと小さく、線の本数や点の数はつぶれて見えがちです。明るい場所でタグを平らに伸ばしてから読むと、読み違いをかなり減らせます。

桶・三角・四角・アイロン・丸の5記号で全体像がわかる

基本マークは、洗濯の工程ごとに5種類に分かれています。まずはこの対応を頭に入れておくと、タグを見たときに迷いません。

マークの形意味する工程
桶(おけ)家庭での洗濯
三角漂白
四角乾燥(干し方・タンブル乾燥)
アイロンの形アイロンがけ
クリーニング(ドライ・ウエット)

タグには、この5つの基本マークが左から「洗う→漂白→乾かす→アイロン→クリーニング」の順で並んでいます。順番が決まっているので、どれが何の指示かもすぐ分かります。

まずは「形」で工程を見分ける。これがマーク読解の第一歩です。

2016年から世界共通(ISO準拠)になった

現在の洗濯表示は、2016年12月から切り替わった新しい記号がベースです。国際規格のISOに合わせたことで、海外の衣類でも同じマークで読めるようになりました。その後も一部の記号が追加・更新されていますが、基本となる5記号と線・点・数字の読み方は変わっていません。

古い服には、以前の日本独自のマーク(「弱」の文字や手洗いの絵など)が付いている場合もあります。新旧が混在している時期なので、両方の見方を知っておくと安心です。

これだけは押さえる!マークの「線・点・数字」の読み方

基本の5マークが分かったら、次は付属する記号の意味です。線・点・数字は、それぞれ「どのくらいの強さ・温度で扱えるか」を表しています。これが読めれば、マークの大半は理解できたも同然です。

付く場所も決まっています。数字が入るのは桶の中、線が引かれるのは桶の下、点が入るのはアイロンと乾燥機(四角に丸)の中です。位置で見分けられるので、記号の名前を覚えていなくても指示の種類は判断できます。

取り違えやすいのは点です。アイロンの中の点はアイロン底面の温度、乾燥機の中の点は乾燥機から出る空気の温度を指します。乾燥機のほうは点1つで60℃、点2つで80℃が上限で、アイロンの温度とは対応する数字が違います。

桶の中の数字=洗える水温の上限

桶マークの中に書かれた数字は、洗濯に使える水温の上限を示します。「40」なら40℃まで、「30」なら30℃までという意味です。

注意したいのは、これが「上限」だという点。40℃が指定されていても、それより低い水温で洗うのは問題ありません。逆に、上限を超える熱いお湯で洗うと、縮みや色落ちの原因になります。

数字は「これ以下で洗う」の合図:桶の中の数字は推奨温度ではなく、超えてはいけない上限です。迷ったら、表示より低めのぬるま湯や水で洗うほうが安全です。

下線が増えるほど「やさしく洗う」

桶マークの下に引かれた横線は、洗濯機の水流の強さを表します。線が増えるほど、デリケートに扱う必要があるという合図です。

  • 線なし:通常の洗濯でOK
  • 下線1本:弱め(手洗いコース・ドライコースなど)
  • 下線2本:非常に弱く(さらに優しい水流で)

下線が付いている服は、洗濯ネットに入れて弱水流のコースで洗うと型崩れを防げます。線の本数が増えるほど、ていねいに扱うと覚えておきましょう。

ここで迷いやすいのがコース名です。弱い水流のコースは「手洗い」「ドライ」「おうちクリーニング」「デリケート」など、メーカーによって呼び名が違います。名前で選ぶより、取扱説明書で水流が弱いと書かれたコースを1つ決めておくと、下線付きの服が出るたびに悩まずにすみます。

アイロンの点の数=かけられる温度の上限

アイロンマークの中の点(ドット)は、かけられる温度の上限を示します。点が多いほど高温に耐えられるという意味です(以下は2016年12月から使われている表示の値)。

  • 点1つ:低温(約110℃まで・当て布推奨)
  • 点2つ:中温(約150℃まで)
  • 点3つ:高温(約200℃まで)

点の数を見れば、その服にどの温度設定でアイロンをかけてよいかが分かります。点が少ない服に高温をあてると、生地が傷んだりテカリが出たりするので注意してください。

この温度はアイロンの底面の温度です。家庭用アイロンの「低・中・高」の目盛りがおおよそ点1つ・2つ・3つに対応するので、点の数だけ見て目盛りを合わせれば足ります。点1つの服は当て布をして、生地に直接あてないほうが安心です。

アイロンのマークにバツが付いていれば、アイロン自体がかけられません。蒸気を当ててよいかまでは形だけで判断しにくいので、タグに書かれた文字も合わせて確かめておくと確実です。

2024年8月に改正された規格では上限が少し引き上げられ、点1つ120℃・点2つ160℃・点3つ210℃になりました。低温でスチームを使わないことを示す記号も、このとき加わっています。

手持ちの服には改正前の表示も多く残っているため、店頭でも2世代の表示が混ざります。とはいえ「点が少ないほど低い温度」という読み方はどちらも同じなので、点の数さえ数えられれば困ることはありません。

バツ印が付いていたら?家庭で洗えないマークの見分け方

マークの上に大きなバツ印(×)が重なっていたら、それは「してはいけない」という禁止のサインです。バツの付いたマークは、その工程ができないことを意味します。失敗を防ぐうえで、最も大事な見分けポイントです。

読み違いの中でも、バツの見落としは取り返しがつきません。水温を1段低くしすぎても服はほとんど傷みませんが、洗えない服を洗濯機に入れてしまうと元には戻せないからです。

バツは5つのどのマークにも付きますが、家庭で実害が出やすいのは桶・三角・四角の3つです。アイロンや丸のバツは、うっかり触れてしまう場面がそもそも少なく、被害も限定的で済みます。まず確認したいのは、洗う・漂白する・乾燥機にかけるという毎日の作業に直結する3つです。

桶や三角のマークにバツ印が重なった禁止マークのイラスト

桶にバツ=家庭で洗濯できない(クリーニングへ)

桶マークにバツが付いていたら、家庭の洗濯機でも手洗いでも洗えないという意味です。この場合は水洗いを避け、クリーニング店に出すのが基本になります。

無理に自宅で洗うと、型崩れや縮み、色落ちが起きやすくなります。大切な衣類ほど、このマークを見逃さないようにしましょう。

クリーニング店に持ち込むときは、汚れの種類と付いた時期を伝えておくと処理を選んでもらいやすくなります。食べこぼしなのか汗じみなのかで扱いが変わりますし、時間がたった汚れほど落ちにくくなるからです。

着るたびに毎回出す必要はありません。桶にバツの服は着用後に風を通し、汗をかいた日や汚れが付いた日だけ出す、というくらいの頻度で十分です。

三角にバツ=漂白剤は使わない

三角マークにバツが付いていたら、漂白剤は一切使えません。白い服でも、塩素系・酸素系どちらの漂白剤も避ける必要があります。

三角の中に斜めの2本線が入っている場合は、酸素系漂白剤だけ使える(塩素系は不可)という意味です。バツと二重線では指示が違うので、よく見て区別しましょう。

見落としやすいのが、洗剤に最初から漂白剤が入っているケースです。粉末タイプの洗剤には酸素系漂白剤を配合したものがあるため、三角にバツの服を一緒に洗うなら、成分表示に漂白剤の記載がない洗剤を選びます。

「まぜるな危険」と書かれた塩素系の漂白剤は、酸性タイプの洗剤や洗浄剤と混ざると有毒なガスが発生します。別々の容器で使い、洗面台や浴室で続けて使うときも、前の液をしっかり流してからにしてください。

タンブル乾燥(四角に丸)のバツに注意

四角の中に丸が描かれたマークは、乾燥機(タンブル乾燥)を表します。ここにバツが付いていたら、家庭用・コインランドリーを問わず乾燥機は使えません。

このマークを見落として乾燥機にかけると、ひどく縮んでしまう失敗につながります。とくにコットンやウールの衣類で起こりやすいので、乾燥機を使う前に必ず確認してください。

このマークが付いた服は、洗濯機の「乾燥」機能も同じく使えません。洗濯から乾燥まで続けて運転するコースを選ぶと、そのまま乾燥まで進んでしまうので、洗濯のみのコースに切り替えて運転します。

乾燥機に頼れないぶん、干し方で時間を詰めます。洗濯物どうしの間隔をこぶし1つ分あける、風の通り道に置く、といった工夫だけでも乾くまでの時間は変わります。生乾きのにおいは乾くのが遅いほど出やすいので、ここは手を抜かないほうが得です。

【服別】よくある洗濯表示マークと正しい洗い方

マークの読み方が分かったら、実際の服で練習してみましょう。ここでは身近な3タイプの服を例に、よく付いているマークと、それに合った洗い方を紹介します。

複数の服をまとめて洗うときは、いちばん厳しい表示に全体を合わせるのが原則です。40℃までの服と30℃までの服が混ざれば30℃で、下線なしと下線1本が混ざれば弱い水流で洗います。

この決め方でタグを見ていくと、洗濯物は「ふつうに洗える服」と「やさしく洗う服」に自然と分かれます。弱い表示の服が1〜2枚しかない日は、その数枚だけ別に洗ったほうが、残りを短時間で仕上げられます。

ニット・セーターは「平干し」マークを必ず確認

ニットやセーターで最初に見るべきは、乾燥(四角)マークの中の線です。四角の中に横線が1本なら「平干し」を意味します。

ニット類はハンガーに吊るすと、自分の重みで肩や袖が伸びてしまいます。平干しマークの服は、平らな場所に広げて干すか、専用の平干しネットを使うと型崩れを防げます。

平干し用のネットがなければ、乾いたバスタオルを敷いた上に広げても代用できます。干す前に肩幅と袖の長さを手で整えておくと、乾いたあとのシルエットが元に近い状態で残ります。

洗うときは、たたんだ状態でちょうど収まる大きさの洗濯ネットを選びます。大きすぎるネットの中で泳ぐと、結局こすれて毛玉ができるためです。脱水は30秒から1分ほどの短時間にとどめると、編み地が押しつぶされずに済みます。

ニットが伸びる失敗の多くは、平干しマークの見落としが原因なんです。

シャツ・ブラウスは下線の本数で洗い方を変える

シャツやブラウスは、桶マークの下線をチェックします。下線がなければ通常洗いでOK。下線が1〜2本あるなら、やさしく洗う必要があります。

下線付きのシャツは、洗濯ネットに入れて手洗いコースかドライコースで洗うのがおすすめです。襟や袖口の汚れは、洗う前に部分的に下洗いしておくときれいに仕上がります。

ネットに入れる前にボタンを留め、身頃を軽くたたんでおくと、袖がねじれたまま脱水される事故を防げます。襟の芯が入ったシャツは、たたみ方によって折りじわが固定されてしまうので、たたむ位置を毎回そろえるのがコツです。

アイロンをかける予定があるなら、脱水は短めにして少し湿った状態で干します。乾ききる前に手で襟と前立てを引っぱって形を整えておけば、アイロンにかかる時間そのものが短くなります。

デリケート素材はネット+おしゃれ着洗剤

レーヨンやシルク、ウールなどのデリケートな素材は、桶マークに下線が付いていたり、手洗いを示すマークだったりすることが多いです。これらは中性の「おしゃれ着用洗剤」を使うと、生地への負担を抑えられます。

洗濯ネットに入れて弱水流で短時間だけ洗うのがコツです。とくにレーヨンは水に弱く縮みやすいので、扱いに注意が必要な素材です。

おしゃれ着用洗剤が向くのは、中性でアルカリに強くない繊維にも使えるからです。ウールやシルクはアルカリに弱く、一般的な弱アルカリ性の洗剤で洗うと風合いが硬くなることがあります。洗剤の量は表示どおりに量り、多めに入れないほうがすすぎ残りを防げます。

手で洗う場合は、もみ洗いではなく押し洗いにします。水の中で静かに押しては離すのを繰り返し、すすぎも同じ温度の水で行います。ねじって絞ると繊維の並びが崩れるので、水気は押して落とし、絞らないまま干します。

マークの意味が分からない・消えたときの対処法

洗濯表示マークは種類が多く、すべてを暗記する必要はありません。分からないマークに出会ったときや、タグの印刷が消えてしまったときは、次の方法で対処しましょう。

その前に、読めないまま洗うしかない日の逃げ道を1つ持っておくと気が楽になります。桶にバツも手のマークも見当たらないことだけ確かめられれば、水温30℃以下・弱水流・乾燥機なし・陰干しという組み合わせは、家庭で洗える服の表示の多くに収まります。

タグの印字が薄くなる原因は、洗濯機の中でのこすれと、アイロンの熱です。よく着る服ほどタグは早く読めなくなるので、字が残っているうちに意味を確かめておくと、あとの手間が減ります。

スマホで撮影して検索する

見慣れないマークがあったら、タグをスマホで撮影し、画像検索や記号の名前で調べるのが手軽です。消費者庁が公開している早見表を参照すれば、正確な意味を確認できます。

撮るときは、そのマークだけを大きく写すよりも、タグ全体が1枚に収まるように撮ります。並び順まで写っていれば、あとから見返したときに、その記号が洗濯・漂白・乾燥のどの工程のものかを位置からも確かめられます。

一度調べた結果は、その1枚だけの知識にしないでおくと得です。同じブランドの同じ素材の服には似た表示が付くことが多いので、手持ちの1枚を調べておけば、次に買った服のタグもすぐ読めます。

全マークの一覧を手元で確認したいときは、記号の意味を網羅した別記事も用意しています。タグを見ながら照らし合わせると分かりやすいです。

付記用語(タグの文字)も合わせて読む

マークの近くには、「ネット使用」「裏返して洗う」「タンブル乾燥禁止」といった文字が書かれていることがあります。これは付記用語と呼ばれ、マークだけでは伝えきれない注意点を補足しています。

マークと文字はセットで読むのが基本です。タグが古くて印刷が薄くなっている場合は、購入時のブランドの公式サイトで洗い方を確認できることもあります。

タグそのものが見つからない、切り取られているものの代表がぬいぐるみです。表示に頼れないときにどう見極めるかは、次の記事で具体的に扱っています。

よくある質問

洗濯表示マークは全部覚えないといけませんか?

いいえ。基本の5マーク(桶・三角・四角・アイロン・丸)と、線・点・数字・バツの意味を押さえれば大半は読めます。分からないものはその都度調べれば十分です。

古い服に付いている昔のマークはもう使えない表示ですか?

2016年以前の旧マークも、内容自体は有効です。新マークと意味は対応しているので、旧表示の服は当時の意味のまま扱って問題ありません。

桶マークの数字より低い温度で洗っても大丈夫ですか?

問題ありません。数字は上限なので、それ以下の水温なら安全です。迷ったときは表示より低めの水温で洗うほうが、縮みや色落ちを防げます。

マークが2つ以上付いていて指示が違うときはどうすれば?

それぞれ別の工程(洗う・乾かすなど)の指示です。基本マークは工程ごとに1つずつ並んでいるので、矛盾ではなく「洗濯はこう、乾燥はこう」という意味で読みましょう。

桶の中に手が描かれたマークは、洗濯機で洗ってはいけませんか?

これは手洗いができるという表示で、洗濯機を使ってよいかまでは示していません。液温の上限は40℃で、2024年の改正では30℃を限度とする手洗いの記号も加わりました。洗濯機の手洗いコースで代用する人もいますが、表示どおりに扱うなら洗面器での押し洗いが確実です。縮ませたくない服は、手で洗うほうを選んでください。

まとめ|マークは「形・線・点・バツ」の4要素で読める

洗濯表示マークの読み方まとめ:形=工程(桶・三角・四角・アイロン・丸の5つ)、数字=水温の上限、線=水流の弱さ、点=アイロンの温度、バツ=禁止。この4要素を押さえれば、手元の服の洗い方が自分で判断できます。

洗濯表示マークは、種類の多さに圧倒されがちですが、仕組みはとてもシンプルです。5つの基本の形を覚え、そこに付く「線・点・数字・バツ」を読むだけで、服に合った洗い方が分かります。

ニットの平干し、シャツの下線、デリケート素材のネット洗いなど、マークが教えてくれる通りに洗えば、お気に入りの服を長く着られます。次に洗濯するときは、ぜひタグのマークをひとつチェックしてみてください。

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