シンボルツリーとして植えたオリーブが、思ったより早く伸びて枝が暴れてきた。そろそろ切りたいけれど、いつ切ればいいのか、切りすぎて実がならなくなったらどうしようと迷ってしまう方は多いようです。
先にお伝えすると、オリーブの剪定に向いているのは2月中旬から3月中旬です。新芽が動き出す前のこの時期なら、枝を大きく切っても木が回復しやすくなります。この記事では、月別の剪定の可否、時期を外すと実がならなくなる理由、切る枝と残す枝の見分け方、実際の手順、鉢植えや高さを抑えたいときの切り方、剪定後の管理までを順に整理します。
オリーブの剪定時期は2〜3月が基本【月別の早見表】
オリーブの剪定は、寒さがゆるみ、新芽が動き出す直前の2月中旬〜3月中旬に行うのが基本です。枝を大きく切る「強剪定」も、この時期なら春からの生育で樹形を立て直せます。逆に、夏や秋に大きく切ると、その年の実や翌年の花つきに影響が出ます。
まずは1年の流れを一覧で確認しておきましょう。地域によって1〜2週間ほど前後します。暖地は2月から、寒冷地は遅霜の心配がなくなる3月中旬以降が目安です。
| 時期 | できる剪定 | 向き・不向き |
|---|---|---|
| 2月中旬〜3月中旬 | 強剪定・骨格づくり・芯止め | ◎ 最適期。大きく切るならこの時期 |
| 3月下旬〜4月 | 間引き(透かし)剪定 | ◯ 枝を減らして風通しを整える |
| 5月〜6月 | 開花期。原則さわらない | △ 花芽を落とすため強剪定は避ける |
| 7月〜9月 | 徒長枝の切り戻し程度 | △ 軽い手直しだけにとどめる |
| 10月〜11月 | 収穫。伸びすぎた枝の軽い整理 | △ 大きく切らない |
| 12月〜1月 | 原則行わない | × 寒さで切り口が傷みやすい |
迷ったら「2月中旬〜3月中旬にまとめて切る」と覚えておけば失敗しません。それ以外の季節は、伸びすぎた枝を軽く詰める程度にとどめるのが安全です。

2〜3月は強剪定(骨格づくり)の適期
強剪定とは、太い枝を付け根から落として木全体の形を作り直す切り方です。オリーブは常緑樹ですが寒さの間は生育がゆるやかで、2〜3月は木への負担が最も小さい時期にあたります。切った直後から春の芽吹きが始まるため、傷の回復も早くなります。
植えて数年の若木で樹形を決めたい場合や、何年も放置して枝が混み合った木を仕立て直す場合は、この時期にまとめて手を入れます。ただし、一度に切る量は全体の枝の3分の1程度までが目安です。常緑樹は葉で光合成をしているため、葉を落としすぎると木が弱ります。
3月下旬〜4月は間引き剪定で風通しを整える
間引き剪定(透かし剪定)は、混み合った細い枝を根元から抜いて、木の内側まで光と風が入るようにする作業です。太い枝は落とさないので、強剪定より気軽に行えます。
2〜3月に強剪定をしなかった年でも、この間引きだけは行っておくと枝の混雑が防げます。内側が暗く蒸れた状態が続くと、オリーブアナアキゾウムシなどの害虫が付きやすくなったり、葉が黄色くなって落ちたりする原因になります。
5〜10月は軽い切り戻しだけにとどめる
生育期にあたる5〜10月は、勢いよく上に伸びた徒長枝を途中で詰める「切り戻し」程度にします。枝先を少し詰めるだけなら、この時期に行っても問題ありません。
一方で、この期間に枝を大きく切り戻すと、その年の収穫量が減ったり、翌年の花つきが悪くなったりします。実を楽しみたい木では、夏の作業は「はみ出した枝を整える」範囲に抑えてください。
この時期に枝を見るときは、あわせて株元も確認しておきたいところです。オリーブアナアキゾウムシの成虫は3月下旬ごろから活動を始め、4月から10月にかけて地際の樹皮に産卵します。幹の根元におがくずのような木くずが落ちていたら、幼虫が幹の内部を食べているサインです。
11〜1月の剪定を避けたほうがよい理由
オリーブは比較的寒さに強い木ですが、真冬に太い枝を切ると、切り口が乾いて傷みやすくなります。寒風に当たる場所では、切り口付近の枝が枯れ込むこともあります。
また、収穫後すぐの11月は木が体力を使った直後です。この時期に強く切るより、年が明けて2月まで待ってから一気に整えるほうが、木の負担は軽くなります。
適期が樹種ごとに違うのは、花芽ができる時期がそれぞれ異なるためです。庭に別の木もある場合は、木ごとに時期を確認してから作業しましょう。

剪定時期を間違えるとどうなる?実がならない原因
「毎年切っているのに実がならない」という場合、原因は実がつくはずの枝を切ってしまっていることが少なくありません。時期と切る場所は、花芽のつき方を知ると理解しやすくなります。
ただし、実がつかない理由が剪定だけとは限りません。香川県がまとめたオリーブの栽培条件では、花芽ができるには冬の低温が必要で、1月の平均気温が10℃以下でなければ着花しづらいとされています。暖かい室内やベランダで冬を越した鉢植えは、切り方を見直しても花が咲かないことがあります。
花芽は「前年に伸びた枝」につく
オリーブの花芽は、前の年の春から夏にかけて伸びた枝の葉のつけ根につきます。その芽が冬の間に花芽へと変わり、5月中旬から6月上旬ごろに花を咲かせ、秋の実になります。
つまり、今年伸びた新しい枝は、来年実をつける枝です。冬から春の剪定で新しく伸びた枝をすべて切り落とすと、翌年は花が咲きません。逆に言えば、実を採りたい木では前年に伸びた充実した枝を残すのが鉄則になります。
5月以降の強剪定が実つきを落とす
5月に入るとオリーブは開花の準備に入ります。この時期に枝を大きく切ると、これから咲くはずだった花ごと落としてしまいます。夏に切り戻した場合は、その枝が翌年つけるはずだった実がなくなります。
樹形を整えるだけなら季節を問わず切れますが、収穫を目的にするなら「大きく切るのは2〜3月だけ」と決めておくほうが結果的に近道です。
切りすぎるとひょろひょろ・幹が太らなくなる
もう一つ多いのが、上へ伸びた枝ばかりを残して横枝を落としてしまうケースです。葉の量が減ると光合成が追いつかず、木は日光を求めてさらに上へ伸びようとします。その結果、幹が太らないまま背丈だけ伸びた状態になります。
幹を太くしたい場合は、上へ伸びる勢いを止めて横に広げる方向で切ります。具体的には、主幹の先を止めて(芯止め)、外向きに伸びる枝を残す切り方です。同じ常緑樹のユーカリでも、伸びすぎを放置すると似た状態になります。

オリーブはどこを切る?切る枝・残す枝の見分け方
切る枝は、木の内側を暗くする枝と、樹形を乱す枝です。迷ったら「内側へ向かう枝」と「まっすぐ上へ勢いよく伸びた枝」から落とすと考えると判断しやすくなります。
オリーブは幹の途中からも次々に枝を出すため、手を入れずにいると外周にばかり葉が集まり、内側の枝は日光が届かずやせて枯れ上がります。1本ずつ見て迷うときは、下から見上げて葉が厚く重なっている場所を先に探すと手が進みます。オリーブの葉は裏が銀白色なので、風で裏返ったときに枝の重なり具合が見て取れます。
切ってよい不要枝6種【一覧表】
剪定の世界では、落としてよい枝が種類として整理されています。下の6種類を覚えておけば、庭木のオリーブならほぼ判断がつきます。
| 枝の種類 | 見分け方 | 切る位置 |
|---|---|---|
| 徒長枝 | まっすぐ上へ勢いよく伸びた太めの枝 | 付け根から。残す場合は外芽の上で詰める |
| 内向き枝 | 木の内側に向かって伸びている枝 | 付け根から落とす |
| ふところ枝 | 幹の近くで細く混み合っている枝 | 付け根から間引く |
| 交差枝 | 他の枝と重なって擦れている枝 | 樹形の悪いほうを付け根から |
| 下がり枝 | 下向きに垂れて伸びている枝 | 付け根から落とす |
| ひこばえ | 幹の根元から出る細い枝 | 見つけしだい根元から |

残すのは前年に伸びた充実した枝
残したいのは、外側に向かってほどよい勢いで伸びた枝です。前年に伸びた枝は、樹皮が緑がかった細い枝とは違い、少し木質化して落ち着いた色になっています。この枝に花芽がついているので、実を採りたいなら優先して残します。
見分けにくいときは、枝の付け根から先端へ指でなぞってみてください。今年伸びた部分は樹皮がなめらかで柔らかく、前年の部分はやや硬く、節の間隔も詰まっています。前年に実をたくさんつけた枝は翌年の花つきが落ちやすいので、収穫した枝は付け根寄りで切り戻し、新しい枝と入れ替えていくと収穫量の波が小さくなります。
切る枝と残す枝を選ぶ考え方は果樹全般に共通しています。みかんの剪定でも「内向き・重なり・勢いすぎ」を落とす点は同じなので、判断に迷ったときの参考になります。

切る位置は「外芽の上」と「枝の付け根」
枝を途中で詰めるときは、外側を向いた芽(外芽)の5mmほど上で切ります。切った位置のすぐ下の芽が次に伸びるため、外芽を残すと枝が外へ広がり、内芽を残すと内側へ伸びてしまいます。
枝ごと落とすときは、付け根のふくらみを少し残して切ります。幹すれすれで削ると傷口が大きくなり、逆に長く残すと枯れ枝が残ります。付け根の輪じょうの外側で、幹と平行にならないよう切るのが基本です。
2〜3月のオリーブ剪定の手順(準備から仕上げまで)
作業は「全体を眺める→大きい枝から落とす→細部を整える」の順で進めます。いきなり細かい枝から切り始めると、全体のバランスが取れなくなります。
作業日は、風がなく数日晴れが続きそうな日を選びます。雨の多い時期に太い枝を落とすと、切り口が濡れた状態が続いて傷みやすくなります。庭植えで高さ2m前後のオリーブなら、切る枝を選びながら進めても半日あれば一通り終わります。数年放置した木は、刃を入れる時間より枝を見比べる時間のほうが長くなります。
用意する道具と安全の確認
切れ味の悪い道具は枝をつぶし、切り口の傷みにつながります。作業前に刃の状態を確認しておきましょう。
- 剪定ばさみ(直径2cmくらいまでの枝用)
- 剪定用ノコギリ(太い枝を落とす場合)
- 癒合剤(直径3cm以上の切り口に塗る)
- 革手袋・長袖(枝先で手を切らないため)
- 三脚脚立(高い位置の枝を切る場合)
- ブルーシートやゴミ袋(切った枝の受け皿)
脚立作業の注意点や道具の選び方は、他の庭木の剪定でも共通です。梅など落葉樹の冬剪定と道具はほぼ同じものが使えます。

剪定の手順【STEP 6】
木から2〜3m離れて立ち、仕上がりの高さと幅をイメージします。どの枝を主幹の骨格にするかを決めてから刃を入れると、切りすぎを防げます。写真を撮っておくと、作業中に全体を見失いません。
最初に、明らかに枯れている枝と、根元から出ている細い枝(ひこばえ)を落とします。これだけで木の中が見やすくなり、次に切るべき枝が判断しやすくなります。
これ以上高くしたくない場合は、目標の高さで主幹や太い立ち枝を切ります。切る位置のすぐ下に、外へ向かう枝が残るようにすると、切り口が目立たず樹形もまとまります。
徒長枝・内向き枝・交差枝・下がり枝を、付け根から順に外していきます。ときどき離れて全体を確認し、片側だけ薄くなっていないか見ながら進めましょう。
幹の近くで混み合っている細い枝を抜き、内側に光が届くようにします。下から見上げたときに、葉の間から空が透けて見える程度が目安です。
直径3cm以上の切り口には癒合剤を塗り、乾燥と菌の侵入を防ぎます。落とした枝は放置せず片付けます。枝の中で越冬する害虫を庭に残さないためです。
切り口の処理と剪定枝の片付け
細い枝の切り口はそのままで問題ありませんが、太い枝を落としたあとの大きな切り口は乾燥しやすく、そこから枯れ込むことがあります。癒合剤を薄く塗って覆っておくと安心です。
切った枝は、自治体のルールに沿って処分します。多くの地域では、太さや長さの上限を決めて可燃ごみや資源ごみとして回収しています。量が多いときは、複数回に分けて出すことになる点も見込んでおきましょう。
太い枝を落とした切り口のすぐ下からは、新しい芽が数本まとまって出てきます。そこから勢いのある枝が何本も立ち上がってきたら、初夏のうちに向きのよい1〜2本を残して間引きます。そのままにすると、翌年また同じ高さで枝が混み合います。
鉢植え・地植え別/高さを抑えたいときの切り方
同じオリーブでも、鉢植えは「根の量に合わせて枝を減らす」、地植えは「高さと広がりを決めて止める」と目的が変わります。育てている形に合わせて切り方を選びましょう。
同じ2〜3月の作業でも、鉢植えと地植えでは一度に切ってよい量の考え方が変わります。園芸店で買った株はすでにある程度の形に仕立てられているため、その形を引き継ぐのか作り直すのかを先に決めてから刃を入れると、切る量に迷いません。オリーブは幹が曲がった株や、幹が数本立ち上がった株も多く、どの幹を主役にするかで印象が変わります。
鉢植えはコンパクトに保ち、植え替えとセットで考える
鉢植えは根が伸びられる範囲が限られるため、枝葉を増やしすぎると水切れしやすくなります。2〜3月に枝の量を整えて、鉢とのバランスを保つのがコツです。
植え替えは2〜3年に1回、3月から4月ごろが適期です。根詰まりを起こしている株は、植え替えと同じ年に枝も整理すると、水の吸い上げと葉の量のつり合いが取れます。
切る量は、枝先が鉢の縁からどれだけはみ出しているかで決めます。鉢から大きくはみ出したまま背が高くなると、風の強い日に鉢ごと倒れて幹が折れることがあります。支柱で支えるより、枝の量を減らして風を受け流すほうが鉢植えには向いています。

地植えで大きくしたくないときは芯止めで高さを決める
地植えのオリーブは条件がよいと数メートルまで育ちます。高さを抑えたい場合は、目標の高さで主幹の先を切る「芯止め」を2〜3月に行います。一度止めても脇枝が上へ伸びるので、毎年同じ高さで切り直すことになります。
すでに背が高くなりすぎた木は、1年で目標の高さまで一気に下げようとせず、2〜3年かけて段階的に下げるほうが安全です。一度に葉を大量に落とすと、木が弱って枝が枯れ込むおそれがあります。
落葉樹の庭木では、高さを抑える剪定の時期がオリーブとは違います。たとえばもみじは、樹液が動き出す前の落葉後〜1月に、高い枝を低い枝の分かれ目まで切り戻して背丈を下げます。

仕立て方は開心自然形と主幹形の2通り
オリーブの樹形は大きく2通りあります。どちらを選ぶかで、残す枝の考え方が変わります。
| 仕立て方 | 形の特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 開心自然形 | 低い位置で数本の主枝に分け、中心を開けて広げる | 実の収穫を重視したい。高さを抑えたい |
| 主幹形 | 幹を1本立てて、上へ円すい形に伸ばす | シンボルツリーとして見た目を整えたい |
収穫を第一に考えるなら、脚立なしで手が届く開心自然形が扱いやすい形です。庭の景観を優先するなら主幹形にして、下枝を落として幹を見せる仕立てにするとすっきりまとまります。
剪定後の管理と、失敗したときのリカバリー
剪定は切って終わりではありません。切ったあとの肥料と水やりで、その後の芽吹き方が変わります。切りすぎてしまった場合も、慌てて手を加えないほうが回復は早くなります。
2〜3月に切ったオリーブは、4月ごろから新しい芽が動き始めます。芽の動きは日当たりのよい側から始まり、内側や北向きの枝はひと月ほど遅れることもあります。植えて何年もたって根が張った木ほど芽吹きは早く、植えたばかりの若木は同じように切っても反応が遅くなります。強めに切った年は、枝葉を戻すことに力を使うため、その年の収穫量が例年より少なくなりがちです。
剪定後の肥料と水やりの目安
2〜3月に剪定したあとは、新芽が動き出す前に肥料を与えます。有機質肥料か、緩効性の化成肥料を株元にまくのが一般的です。地植えなら枝先の真下あたり、鉢植えなら鉢のふちに沿ってまきます。
肥料を与えるタイミングの目安
- 3月ごろ:剪定後の芽出し用。1年で最も重要
- 6月ごろ:実を大きくするための追肥
- 11月ごろ:収穫後に体力を戻すための肥料
水やりは、地植えなら根付いたあとは基本的に不要です。鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷり与えます。オリーブは乾燥に強い反面、常に湿った状態を嫌うため、受け皿に水をためたままにしないよう注意してください。
切りすぎた・葉が落ちたときの立て直し方
切りすぎたと感じても、追加で切って形を整えようとするのは避けてください。葉がさらに減り、回復が遅れます。春から夏にかけて新しい枝が伸びてくるので、その年は様子を見るのが基本です。
| 剪定後の症状 | 考えられる原因 | 対応 |
|---|---|---|
| 葉が急に落ちた | 切りすぎ、または急な環境変化 | 肥料を控え、水やりを普段どおりに戻して待つ |
| 上にばかり細い枝が伸びた | 横枝を落としすぎた | 翌年の2〜3月に芯止めし、外向きの枝を残す |
| 切り口から枯れ込んだ | 真冬の剪定、切り口の乾燥 | 枯れた部分の下の生きている位置で切り直す |
| 花が咲かなかった | 前年に伸びた枝を切った | 翌年は前年枝を残し、間引き中心にする |
自分で切るか業者に頼むかの判断ライン
脚立に乗って安全に届く高さであれば、家庭の庭木は自分で剪定できます。次のような状況にあてはまる場合は、無理をせず造園業者や植木屋に相談したほうが安全です。
- 木の高さが3mを超えていて、脚立でも枝先に届かない
- 枝が電線や隣家の敷地にかかっている
- 幹に近い太い枝を落とす必要がある
- 足場が斜面やブロックの上で不安定
- 数年放置していて、どこから切ればよいか判断できない
隣家に越境した枝は、勝手に切るとトラブルになりかねません。まずは所有者どうしで話し合い、必要なら業者に入ってもらうのが確実です。
オリーブの剪定に関するよくある質問
- オリーブの剪定は毎年必要ですか。
-
枝の伸びが早い木なので、基本は毎年2〜3月に手を入れます。ただし、植えて1〜2年の若木や、まだ小さい鉢植えは、枯れ枝を取る程度でかまいません。放置して数年たった木ほど一度に切る量が増え、木への負担も大きくなります。
- 夏に枝が伸びすぎました。切ってもよいですか。
-
飛び出した徒長枝を途中で詰める程度なら、夏でも問題ありません。避けたいのは、太い枝を付け根から落とす強剪定と、枝を大量に減らす間引きです。形を大きく変えたい場合は、翌年の2〜3月まで待ちましょう。
- 剪定した枝を挿し木に使えますか。
-
使えます。時期は3月から4月、または6月から7月ごろが一般的です。前年に伸びた充実した枝を10cm前後に切り、下の葉を落として土に挿します。発根まで数か月かかるため、土を乾かさないように管理してください。
- 剪定したのに実がつきません。原因は何ですか。
-
前年に伸びた枝を切ってしまった場合のほか、1本だけで育てていて受粉できていない可能性もあります。オリーブは同じ品種の花粉では実がつきにくいため、開花期の近い別品種を近くに置くと改善することがあります。日照不足も原因になります。
- 葉が黄色くなって落ちるのは剪定のせいですか。
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剪定直後であれば切りすぎが考えられますが、水のやりすぎによる根の傷みや、鉢の中の根詰まり、日照不足でも同じ症状が出ます。まずは土の乾き具合と置き場所を確認し、鉢植えで2〜3年植え替えていない場合は植え替えを検討してください。
- オリーブの剪定に許可や届け出は必要ですか。
-
自分の敷地に植えた木であれば、特に手続きは必要ありません。ただし、枝が道路にはみ出している場合や、隣家の敷地に越境している場合は、切る前に自治体や隣家に相談してください。他人の敷地から伸びてきた枝は、原則としてその木の所有者に切除を求める必要があり、無断で切ることはできません(2023年の民法改正により、切除を求めても相当期間内に対応してもらえない場合などに限り、自分で切り取れる例外も設けられています)。
まとめ
オリーブの剪定は、2月中旬から3月中旬に行うのが基本です。新芽が動き出す前のこの時期なら、枝を大きく切っても春からの生育で樹形を立て直せます。3月下旬から4月は間引き剪定、5月から10月は徒長枝の切り戻し程度にとどめます。
実を楽しみたい場合に大切なのは、前年に伸びた枝を残すことです。花芽はその枝の葉のつけ根につくため、すべて切ってしまうと翌年花が咲きません。切るのは徒長枝・内向き枝・ふところ枝・交差枝・下がり枝・ひこばえの6種類が中心になります。
来年の2月、カレンダーに「オリーブの剪定」と書き込んでおきましょう。年に一度その時期に手を入れる習慣ができれば、高さも枝の混み具合も無理なく保てます。
