ラベンダーの剪定時期は花後と秋の年2回!枯らさない切り方

当ページのリンクには広告が含まれています。
lavender-pruning-season
  • URLをコピーしました!

「花が終わったラベンダー、どこまで切っていいの?」「去年強めに切ったら、そのまま枯れてしまった」。ラベンダーは剪定ひとつで翌年の姿が大きく変わる植物なのに、切る時期も位置もわかりにくいですよね。

この記事では、ラベンダーの剪定時期を月別・系統別にまとめ、枯らさない切り方の原則、花後と秋の剪定手順、古くなった株の扱い方まで順番に紹介します。

ラベンダーの剪定は、花が終わった直後(5〜7月)と、暑さが落ち着いた秋(9月下旬〜10月)の年2回が基本です。どちらも、緑の葉が残る位置で切ることを守れば、株を弱らせずに形を整えられます。

目次

ラベンダーの剪定時期はいつ?花後と秋の年2回が基本

花後の剪定でいう「花が終わった」状態は、花穂の色の移り変わりで分かります。ラベンダーの花穂は、小さな花が下から上へ順に咲き進みます。穂の先まで開いたあと、下のほうの花から色があせて乾いてきたら、花の盛りを過ぎた目印です。

ラベンダーの剪定は、花が終わった直後と秋の年2回が基本です。どちらにも共通するのは、暑さや寒さが厳しくなる前の、株が回復できる余裕のあるうちに切るという考え方です。まずは月ごとの目安から見ていきましょう。

月別の剪定カレンダー

本州の平地で、イングリッシュラベンダー(アングスティフォリア系)やラバンジン系を育てている場合の目安です。◎は最適な時期、○は剪定してよい時期、△は軽い手入れだけにとどめる時期、×は避けたい時期を表しています。

月目安この時期にできること
1月×枯れた枝を取り除く程度
2月×枯れた枝を取り除く程度
3月△冬に傷んだ枝先・枯れ枝の整理
4月△枝が伸び始める時期。つぼみのついた枝は切らない
5月○早咲きの系統(フレンチラベンダー)の花後の切り戻し
6月◎花後の切り戻しと、梅雨前の透かし剪定
7月○遅咲きの系統の花後の切り戻し(梅雨明け後は軽めに)
8月×暑さで株が弱る時期。花がら摘み程度
9月○下旬から秋の切り戻し(寒冷地は9月中に)
10月◎秋の切り戻しで形を整える
11月△暖かい地域のみ、上旬までに軽く整える
12月×枯れた枝を取り除く程度

寒冷地や暖地での時期のずらし方、早咲き・四季咲きの系統の違いは、次の章で紹介します。

花後〜梅雨前:花穂の収穫を兼ねた切り戻しと透かし

1回目の剪定は、花が咲き終わった直後です。イングリッシュラベンダーなら6月ごろ、早く咲くフレンチラベンダーなら5月ごろが目安になります。咲き終わりかけた花穂を花茎ごと切り取り、あわせて枝を少し切り戻します。香りを楽しみたい場合は、花穂の半分ほどが開いたころに切ると、ドライにしても色と香りが残りやすくなります。

このとき、花茎だけでなく、葉のついた部分も少し一緒に切り戻すのがポイントです。花茎の付け根から下へ2〜3節ほどの、葉が残る位置で切ると、切り口の下から新しい脇芽が伸びて、株がこんもりとまとまります。

花後の剪定は、梅雨入り前の蒸れ対策も兼ねています。ラベンダーは地中海沿岸の乾いた土地が原産で、日本の高温多湿が苦手です。込み合った枝を間引いて株の中まで風が通るようにしておくと、梅雨から夏にかけて下葉が茶色く枯れ上がるのを防ぎやすくなります。

秋(9月下旬〜10月):冬越し前に形を整える

2回目は、夏の暑さが落ち着いた秋です。夏のあいだに伸びて乱れた枝を切り戻し、株全体をひと回り小さなドーム形に整えます。秋に形を整えておくと、冬のあいだも株がばらけにくく、翌春の芽吹きもそろいやすくなります。

秋の剪定は、本格的に寒くなる前に終えることが大切です。切ったあとに新しい芽が伸びて落ち着くまでには時間がかかるため、霜が降りる1か月ほど前までを目安にしましょう。花後の剪定より少し強めに切ってかまいませんが、切る位置と量は後で紹介する原則を守ります。

真冬と真夏に強く切らない理由

真冬(12〜2月)は、ラベンダーの生長がほぼ止まっている時期です。この時期に強く切ると、切り口の下から芽が伸びるまでに時間がかかり、寒風や霜で切り口から枝が傷みやすくなります。冬のあいだは、枯れた枝を付け根から取り除く程度にとどめましょう。

真夏(8月ごろ)も同じで、暑さで弱っている株を強く切ると、回復しきれずに枯れ込むことがあります。夏は咲き残った花がらを摘む程度にして、本格的な剪定は秋まで待つのが安全です。

冬と夏に避けたいのは、株を大きく切り詰める「強い剪定」のほうです。枯れ枝を取る、飛び出た枝先を1本切りそろえるといった軽い手入れなら、時期を問わず行えます。

系統によって剪定の時期が違う

ラベンダーには性質の違ういくつかの系統があり、花の時期や暑さ・寒さへの強さによって、剪定に向く時期も少しずつずれます。苗のラベルや購入時の名前から、育てている株の系統を確かめておきましょう。

系統ごとに暑さ寒さへの強さが違うのは、もとになった野生種の育った場所が違うためです。イングリッシュラベンダーの原種は、地中海に面した国々のなかでも標高の高い山地に自生し、冬の冷え込みに慣れています。フレンチラベンダーは地中海沿岸の低地、デンタータ系はアラビア半島など、より暖かい土地にも分布する仲間です。この差が、秋の剪定をどこまで行えるかの違いにつながります。

系統別の剪定時期早見表

園芸店でよく見かける5つの系統について、花の時期と剪定の目安をまとめました。花期と剪定時期は、本州の平地での目安です。

系統呼び名・見分け方主な花期花後の剪定秋の剪定と注意点
アングスティフォリア系イングリッシュラベンダー、コモンラベンダー。細い花穂がまっすぐ立つ5〜7月6〜7月9月下旬〜10月。寒さに強く、暑さと蒸れに弱い
ラバンジン系アングスティフォリア系をもとにした交配種。株も花穂も大きい6〜7月7月9月下旬〜10月。暑さ寒さに比較的強い。大きく茂るので秋にしっかり整える
ストエカス系フレンチラベンダー。花穂の先にうさぎの耳のような苞葉がつく4〜6月5〜6月10月ごろに軽く。寒さにやや弱い
デンタータ系葉のふちがギザギザしている。四季咲き性秋〜春に長く咲く花が一段落したら寒さに弱いので秋は軽めに。冬は鉢を軒下などへ
プテロストエカス系レースラベンダー。葉が細かく切れ込む。四季咲き性春〜秋に長く咲く花が一段落したら寒さに弱い。冬の前に強く切らない

四季咲き性の系統は、花が長く続くぶん「花後」がはっきりしません。咲き終わった花穂をこまめに切りながら、伸びすぎた枝を少しずつ整えていくと考えるとわかりやすいでしょう。系統がわからない場合は、もっとも一般的なアングスティフォリア系の時期に合わせておけば、大きく外すことはありません。

寒冷地と暖地での時期のずらし方

月別カレンダーは本州の平地を基準にしています。北海道や東北、標高の高い地域などの寒冷地では、花が咲く時期は遅く、寒くなる時期は早くなります。花後の剪定は花の終わりに合わせて7〜8月にずれ込み、秋の剪定は9月中に終えるのが目安です。冬までに間に合わなかった場合は無理に切らず、雪が解けて新芽が動き出す春まで待ちましょう。

反対に、九州や四国、関東以西の沿岸部などの暖地では、秋の剪定を10月から11月上旬まで行えます。ただし暖地は夏の蒸し暑さが厳しいため、秋の時期よりも、梅雨前の透かし剪定をしっかり行うことのほうが大切です。

どの地域でも、剪定のタイミングは月の数字ではなく「花が終わったか」「暑さが落ち着いたか」「霜が近くないか」で判断すると失敗しにくくなります。なお、剪定の適期は植物ごとに大きく違い、同じ常緑のオリーブは新芽が動く前の2〜3月が適期です。

ラベンダーのように花後に切る木、落葉樹のように冬に切る木など、庭木の剪定時期は木のタイプでおおよそ決まります。庭のほかの木の適期は、月別カレンダーで一覧できます。

枯らさないための原則「緑の葉を残して切る」

ラベンダーを毎年切っていると、切ってよい高さは少しずつ変わっていきます。年を追うごとに、葉のある部分は枝の上のほうへ移ります。前の年に緑だった高さが、今年は葉の落ちた茶色い部分に入り込んでいる、というずれが生じます。去年と同じ高さで刈りそろえて枝を枯らしてしまうのは、この変化を見落としたときです。

ラベンダーの剪定でいちばん多い失敗は、切りすぎて株が枯れてしまうことです。これを防ぐ原則はひとつで、「葉のついた緑の部分を残して切る」ことです。理由を知っておくと、どこで切ればよいか迷わなくなります。

木質化とは?茶色い枝から芽が出にくい理由

ラベンダーは草花のように見えますが、植物としては常緑性の小さな低木の仲間です。育つにつれて株元に近い枝から茶色く硬くなり、木の幹のようになっていきます。これを「木質化」といい、植えて数年たった株ではよく見られる自然な変化です。

問題は、木質化して葉がなくなった部分から、新しい芽がほとんど出ないことです。茶色い枝だけが残る位置まで切り詰めると、芽が出ないまま枝が枯れ込み、株の一部、ときには株全体が弱ってしまいます。多くの庭木は葉のない太い枝を切っても隠れていた芽が動いて枝を出しますが、ラベンダーではそれが期待しにくいのです。

切る位置の下に、緑の葉が数節以上残っているかを必ず確かめましょう。葉が残っていれば、その付け根から新しい芽が伸びてきます。

ラベンダーの枝の図解。上半分が緑の葉のついた枝、下半分が茶色く木質化した葉のない枝で、緑の葉が残る節の少し上にハサミを入れる位置を示したイメージ

どこを切る?節と脇芽の見つけ方

枝をよく見ると、葉が向かい合ってつく部分が一定の間隔で並んでいます。この葉のつけ根が「節」で、節には小さな脇芽が隠れています。剪定は、残したい節のすぐ上(5mmほど上)で切るのが基本です。

脇芽は、葉のつけ根からのぞく米粒より小さな緑のふくらみです。花後なら、すでに小さな芽が伸び始めていることも多いので、その芽を残すように切ると、切ったあとの伸びがそろいます。脇芽が見つけにくいときは、葉が2〜3節残る位置で切っておけば十分です。

ラベンダーの枝は細いので、切り口の向きをそれほど気にする必要はありません。それよりも、葉を残す位置で切ることを優先しましょう。

一度に切るのは株の3分の1まで

切る量の目安は、一度に株の高さ(枝の長さ)の3分の1までです。葉を一度に大きく減らすと、光合成で栄養をつくる力が落ちて、回復に時間がかかります。とくに秋は、冬までに体力を戻す時間が限られているため、切りすぎに注意しましょう。

大きくなりすぎた株を小さくしたいときも、1回で目標の大きさにしようとせず、花後と秋の2回に分けて少しずつ切り詰めていきます。1年かけて株をひと回り小さくするくらいの気持ちで進めると、枯らす心配がぐっと減ります。

ラベンダーの剪定のやり方

道具をそろえたら、花後の剪定は次の手順で進めます。株の大きさにもよりますが、地植えの1株なら15〜30分ほどで終わる作業です。秋の剪定も、切る量がやや多くなるだけで流れは同じです。

花後の剪定に取りかかるころは、咲き残った花穂にミツバチやクマバチがよく来ています。蜜を集めているハチは人に向かってくることは少ないものの、花穂ごと握られると驚いて刺すことがあります。切り始める前に穂先を見て、止まっているハチがいれば手で払わずに飛び立つのを待ちましょう。

見た目でハチの種類を見分ける表は、蜂駆除の判断ガイドで確認できます。

用意する道具

ラベンダーの剪定で用意するもの

  • 剪定ばさみ、または切れ味のよい園芸用はさみ(花穂の収穫だけなら花ばさみでも可)
  • 園芸用の手袋(切りくずや虫から手を守る)
  • 切った枝や花穂を入れるかご・袋、または新聞紙
  • 刈り込みばさみ(株の大きいラバンジン系をドーム形に整える場合)
  • 消毒用アルコールを含ませた布(使う前後に刃を拭いて清潔に保つ)

はさみは切れ味のよいものを使いましょう。切れないはさみで枝をつぶすように切ると、切り口が傷んで治りにくくなります。作業は、枝葉が乾いている晴れた日の午前中がおすすめです。雨の日や雨上がりに切ると切り口が乾きにくく、傷みの原因になります。

花後の切り戻しの手順

剪定を終えてこんもりとしたドーム形(半球形)に整えられたラベンダーの株と、その横に切り取った花穂を入れたかごが置かれているイメージ
STEP
株全体を眺めて、仕上がりの形を決める

株から少し離れて、全体を見渡します。地面からこんもり盛り上がったドーム形(半球形)を目標に、飛び出している枝や、横に倒れている枝の位置を確かめておきましょう。

STEP
花穂を花茎ごと切り取る

咲き終わった花穂を、花茎の付け根近くで切り取ります。花茎は葉のついていない細い茎なので、残しておいても株の役には立ちません。切った花穂はかごに集めておきます。

STEP
葉のある部分を2〜3節切り戻す

花茎を取った枝を、緑の葉が残る位置まで2〜3節ほど切り戻します。脇芽が見えていれば、そのすぐ上で切りましょう。株の外側をぐるりと回りながら、全体の高さがそろうように進めます。

STEP
込み合った枝・内向きの枝を間引く

株の中心をのぞき込み、内側に向かって伸びる枝や、重なり合った細い枝を付け根から切ります。株の中に風が通り、地面に光が届くくらいが目安です。切る枝の見分け方は、次の表を参考にしてください。

STEP
枯れた枝と株元の落ち葉を取り除く

茶色く枯れた枝は、付け根から切り取ります。株元にたまった枯れ葉や切りくずも拾っておきましょう。湿った落ち葉が残っていると、梅雨どきに蒸れやカビの原因になります。

STEP
離れて形を確かめ、仕上げる

もう一度株から離れて、ドーム形にまとまっているかを見ます。飛び出た枝先があれば切りそろえて完了です。切った花穂は、ドライフラワーやサシェ(香り袋)に使えます。

梅雨前の透かし剪定で切る枝

花後の切り戻しとあわせて、株の中の不要な枝を間引くのが透かし剪定です。次のような枝を見つけたら、付け根から切りましょう。

切る枝見分け方切る理由
枯れ枝茶色く乾いて、葉がついていない蒸れやカビのもとになる
内向きの枝株の中心に向かって伸びている株の中の風通しをさえぎる
重なり枝ほかの枝と交差したり、すれ合ったりしているこすれた部分が傷みやすい
倒れた枝地面について寝ている泥はねで下葉が傷みやすい
細く弱い枝株の内側で日が当たらず、ひょろひょろしている花がつきにくく、蒸れの原因になる

すべてを切る必要はなく、株の内側がのぞけるくらいに透ければ十分です。株元に雑草が茂っていると風通しが悪くなるので、剪定と一緒に取り除いておきましょう。雑草を根から抜くコツは、次の記事にまとめています。

鉢植え・若い株・古株の剪定

植えて3年目を過ぎ、日当たりと水はけのよい地面で株元近くまで葉が茂っている株は、手入れのしやすい状態です。こんもりしたドーム形もまだ崩れておらず、ここまでに紹介した花後と秋の切り方をそのまま当てはめられます。この記事の手順や切る量の目安も、こうした株を想定したものです。

剪定の基本は同じでも、株の状態によって切り方を少し変えたほうがよい場合があります。鉢植え、植えてまもない若い株、木質化が進んだ古い株の3つに分けて見ていきましょう。

鉢植えのラベンダー

鉢植えは土の量が限られているため、地植えより根が詰まりやすく、株が大きくなりすぎると水切れや蒸れを起こしやすくなります。花後と秋の剪定で、鉢の大きさに見合ったサイズを保ちましょう。株が鉢からはみ出すほど広がってきたら、剪定で小さくするか、ひと回り大きな鉢に植え替える合図です。

鉢植えのよいところは、梅雨の長雨のあいだ軒下へ移せることです。剪定と雨よけを組み合わせると、蒸れによる失敗をぐっと減らせます。植え替えは剪定と同じく、春(3月ごろ)か秋(9〜10月)が向いています。ただし、植え替えと強い剪定を同じ日に行うと株の負担が大きくなるため、根をいじったときは剪定を軽めにしましょう。

植えて1〜2年目の若い株

植えて1〜2年目の若い株は、まだ枝数が少なく、株の骨格をつくっている途中です。この時期は形を整えることより、枝数を増やすことを優先しましょう。

苗を植えたら、伸びた枝の先を軽く摘む「摘心」をすると、摘んだ下から脇芽が分かれて伸び、枝数が増えていきます。1年目は花をあきらめて、つぼみのうちに花穂を摘み取る方法もあります。花に使うはずの力が株の生長に回り、2年目以降の株がしっかりします。

若い株は木質化した部分が少ないため、枯らす心配は比較的小さめです。とはいえ、一度に切りすぎないことは育った株と変わりません。

下がスカスカになった古株は挿し木で更新

植えてから数年たつと、株元が木質化して葉がなくなり、枝先にだけ葉がついた「下がスカスカ」の姿になりがちです。こうなった株を、茶色い部分まで一気に切り詰めて若返らせることはできません。

古株を立て直したいときは、2〜3年かけて少しずつ低い位置へ切り戻していく方法があります。株元の木質化した枝から緑の新芽が出ていることがまれにあるので、見つかったら、その芽の上まで切り戻して株を低くしていきます。

それでも形が戻らない場合は、挿し木で新しい株をつくって植え替える「株の更新」がおすすめです。剪定で切った枝のうち、花のついていない元気な枝先を7〜10cmほどに切り、下のほうの葉を取って清潔な用土に挿します。挿し木に向くのは春から初夏(4〜6月ごろ)と秋(9月ごろ)で、ちょうど花後や秋の剪定の時期と重なります。新しい株が根づいて育てば、古い株は役目を終えたと考えて整理してかまいません。

剪定後の管理と失敗したときのリカバリー

剪定の失敗は、切った当日にはほとんど見えません。切りすぎた枝は、しばらくたってから切り口の下へ向かって茶色く乾いていく形で表に出ます。花が減る失敗はさらに遅く、次の花の季節を迎えて初めて分かります。剪定した日をカレンダーなどに書き残してあれば、花が少なかった年に原因をたどれます。

剪定のあとは、株が新しい芽を伸ばす準備期間です。手をかけすぎず、少し控えめに見守るのがラベンダーとのつきあい方です。うまくいかなかったときの立て直し方もまとめておきます。

剪定後の水やりと肥料

地植えのラベンダーは、根づいてからは基本的に水やりの必要はありません。雨だけで育つため、剪定後に水を多めに与えるのはかえって逆効果で、蒸れや根腐れの原因になります。鉢植えは、土の表面が乾いてから鉢底から流れ出るまでたっぷり与え、受け皿にたまった水は捨てましょう。

肥料も控えめが基本です。ラベンダーはやせた土地でも育つ植物で、肥料が多いと枝ばかりが間延びして伸び、株が乱れやすくなります。花後の剪定のあとに、緩効性の肥料を株のまわりに少量置く程度で十分です。秋の剪定のあとは、冬に向かって生長がゆっくりになるため、肥料は控えます。

よくある失敗と対処法

失敗主な原因対処法
切ったあと枝が枯れ込んだ葉のない木質化した部分まで切った枯れた部分を、緑が残る位置まで切り戻す。株全体が弱った場合は、生きている枝から挿し木で更新する
下葉が茶色く枯れ上がった梅雨や夏の蒸れ茶色い葉と枯れ枝を取り除き、透かし剪定で風通しをよくする。鉢植えは雨の当たらない場所へ
翌年の花が少ない春に伸びた枝先を切った、日当たり不足、肥料の与えすぎつぼみが上がる春は枝先を切らない。日当たりのよい場所へ移し、肥料を控える
枝が伸びて倒れ、株の中心が割れた花後の切り戻しをしなかった、株が古くなった花後と秋に切り戻して低く保つ。割れが戻らない古株は挿し木で更新する

枯れ込みが出たら、まずどこまで枯れているかを見きわめます。枝の表面を爪で軽くこすって、中が緑色なら生きている、茶色く乾いていれば枯れているサインです。生きている部分を残して切れば、そこからまた芽が出る可能性があります。

花が少なかった原因は、ひとつに決めつけず、前の年の剪定時期や置き場所を振り返ってみましょう。とくに春先に「形を整えよう」と枝先を切りそろえると、その年に咲くはずだった花穂をまとめて落としてしまうことがあります。

ラベンダーの剪定に関するよくある質問

ラベンダーは剪定しないとどうなりますか?

枝が伸び放題になり、株元から木質化が進んで、下のほうに葉のない姿になりやすくなります。株の中が込み合うので、梅雨や夏に蒸れて下葉が枯れることも増えます。花後と秋の2回だけでも剪定を続けると、こんもりとした姿を長く保ちやすくなります。

花が咲いている途中で切ってもいいですか?

切り花やドライフラワーにするなら、咲いている途中で切ってかまいません。花穂の半分ほどが咲いたころが、色と香りを楽しむのに向いた時期です。そのまま花後の剪定を兼ねて、葉のある位置まで切り戻しておくと、手間が一度で済みます。

冬に剪定してしまいました。枯れてしまいますか?

すぐに枯れるとは限りません。緑の葉が残っていれば、春に気温が上がると芽が動き出すことが多いです。追加で切るのはやめて、春まで様子を見ましょう。葉のない部分まで切ってしまった枝は、春になっても芽が出なければ付け根から取り除きます。

剪定の時期を逃してしまったら、どうすればいいですか?

花後の剪定を逃した場合は、梅雨明けまでに花がらと込み合った枝だけを軽く取り、切り戻しは秋にまとめて行いましょう。秋の剪定を逃した場合は、冬のあいだは枯れ枝を取る程度にして、春先(3月ごろ)に傷んだ枝先を整理します。春に枝先を大きく切ると花が減るので、形を整えるのは次の花後まで待つのが無難です。

刈り込みばさみでまとめて切ってもいいですか?

枝数の多いラバンジン系などの大きな株は、刈り込みばさみで表面をドーム形にそろえる方法でもかまいません。ただし刈り込むだけでは、株の中の枯れ枝や込み合った枝はそのまま残ります。刈り込んだあとに、剪定ばさみで内側を間引いておきましょう。

切ったラベンダーの枝や花はどうすればいいですか?

花穂は数本ずつ束ねて、風通しのよい日陰に逆さに吊るしておくとドライフラワーになります。サシェ(香り袋)やリースの材料にも使えます。花のついていない元気な枝先は、挿し木に使えます。使わない枝葉は、お住まいの自治体のルールに従って処分しましょう。

まとめ

ラベンダーの剪定は、時期と切る位置の2つを押さえれば難しくありません。最後に、この記事の要点を振り返っておきましょう。

ラベンダーの剪定のポイント

  • 剪定は花後(5〜7月)と秋(9月下旬〜10月)の年2回が基本
  • 真冬と真夏は強く切らず、枯れ枝を取る程度にとどめる
  • フレンチラベンダーは早め、四季咲き性の系統は花が一段落するたびに整える
  • 切る位置は緑の葉が残る節のすぐ上。葉のない茶色い部分では切らない
  • 一度に切るのは株の3分の1まで。小さくしたいときは2回に分ける
  • 下がスカスカになった古株は、挿し木で新しい株に更新する

花が終わった株も、秋の切り戻しで形を整えておけば、すっきりした姿で冬を越し、翌年の花を待つ準備が整います。はさみを入れる前に、切る位置の下に緑の葉が残っているかだけは確かめてから切りましょう。

lavender-pruning-season

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次