セーターの干し方|伸ばさないハンガー干しと平干しネットの代用

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お気に入りのセーターを洗ったら、乾いたときには丈が伸びて肩にポコッとした跡がついていた。平干しがよいとは聞くものの、平干しネットがない、干す場所が足りない、冬はなかなか乾かないと、実際には迷うことが多いものです。

この記事では、セーターが干し方で伸びる理由と、平干し・物干し竿の二つ折り・ハンガー2本の使い分け、平干しネットがないときの代用品、カーディガンやニットワンピースなど種類別の干し方、乾く時間の目安、失敗したときの直し方までをまとめました。

濡れたセーターは水の重みで下に伸びます。いちばん安全なのは平らに支える平干しで、ハンガーを使うなら二つ折りや2本使いで重さを分け、肩に重みを集めないのがコツです。

目次

セーターは平干しが基本|伸びる理由と干し方の選び方

セーターの干し方は、平らに広げる「平干し」が基本です。編み物は糸をループ状に編んだ生地なので、引っ張られた方向に形が変わりやすく、濡れて重くなった状態で吊るすとそのまま伸びて乾きます。ただし、平干しができなくてもあきらめる必要はありません。重さを1点に集めない掛け方を選べば、ハンガーや物干し竿でも伸びはかなり抑えられます。

ここでは、伸びる仕組み、3つの干し方の選び方、干す前の下ごしらえの順に見ていきます。判断の軸は「素材がどれだけ伸びやすいか」と「干す場所にどれだけ広さがあるか」の2つです。まずは洗濯表示のタグで、平干しの指定があるかを確かめておきましょう。

濡れたセーターが干し方で伸びる仕組み

セーターの糸は、ふっくらした毛糸を輪にしながらつないで編まれています。乾いているときは輪が元の形に戻ろうとしますが、水を吸うと繊維がやわらかくなり、生地全体も重くなります。この状態でハンガーに掛けると、肩の一点にすべての重みがかかり、編み目の輪が縦に引き伸ばされたまま乾いてしまいます。

伸びやすいのは、肩・丈・袖の3か所です。ハンガーの先が当たる肩は生地が押し出されて角のように盛り上がり、裾と袖は自分の重みで下へ引っ張られます。厚手の手編み風やローゲージのセーターほど水を多く含むため、同じ干し方でも薄手のハイゲージより伸びやすくなります。

平干し・二つ折り・ハンガー2本の選び方早見表

干し方は大きく3つあります。伸びにくさの順に並べると、平干し、物干し竿の二つ折り、ハンガー2本使いです。洗濯表示に平干しのマーク(四角の中に横線1本)がある服や、ウール・カシミヤの厚手のものは平干しを優先し、場所が足りないときだけ二つ折りを使うと失敗が少なくなります。

干し方伸びにくさ向いているセーター必要なもの・場所
平干しいちばん伸びにくいウール・カシミヤ・モヘア、厚手、洗濯表示に平干しの指定があるもの平干しネット、または平らに置ける代用品
物干し竿に二つ折り伸びにくいアクリル・綿・混紡の薄手〜中厚手、ニットワンピース物干し竿、浴室のバー、バスタオル
ハンガー2本使いやや伸びやすい薄手のハイゲージ、ポリエステル混など軽いもの同じ形のハンガー2本
ハンガー1本で肩から吊るす伸びやすい(避ける)なし。どうしてもの場合は乾きかけてから―

洗濯表示の「吊り干し」(四角の中に縦線1本)は、吊るしても形が崩れにくい服という意味です。それでもセーターは重くなるので、吊るすときは肩だけで支えない掛け方を選びます。表示の読み方全体は、こちらで整理しています。

干す前の下ごしらえ|タオルドライと裏返し

干す前に水気をできるだけ減らしておくと、重みによる伸びも乾く時間も小さくなります。洗濯機の脱水を短くかけたあと、乾いたバスタオルの上にセーターを広げ、タオルごとくるくると巻いて上から軽く押してください。タオルに水が移り、ずっしりした重さがかなり軽くなります。ねじって絞ると編み目がゆがむので避けましょう。

次に、セーターを裏返します。表面が直接日光や物干しに触れないので、色あせや毛羽立ちを抑えられます。最後に手のひらで軽くたたいてシワを伸ばし、裾や袖口のゴム編み(リブ)を少し寄せて整えれば準備は完了です。脱水の時間や、洗う前に寸法を測って干すときに合わせる方法は、洗い方の記事で詳しく紹介しています。

平干しネットを使ったセーターの干し方

平干しネットは、セーターを網の上に寝かせて上下から風を通しながら乾かす道具です。生地のどこにも重みが偏らないので、伸びや肩の跡の心配がほとんどありません。物干し竿やハンガーラックに吊り下げて使うタイプが多く、ベランダでも室内でも使えます。

ここでは、ネットへの置き方と段の使い分け、乾きムラを減らす裏表の返し方、ネットがないときに家にあるもので代用する方法の3つを紹介します。平干しは場所をとるぶん、置き方を少し工夫するだけで乾く速さがかなり変わります。干す場所の広さに合わせて、使えそうな方法を選んでください。

ネットへの置き方と段の使い分け

セーターは身頃をまっすぐ広げ、袖は身頃の上に重ねず、肩から斜め下か横へ伸ばして置きます。袖と身頃が重なった部分は風が通らず、いつまでも湿ったまま残るからです。ネットより大きいセーターは、袖を身頃の脇に沿わせて縦に並べるか、裾側を少しだけ折り返して収めます。

2段・3段のネットでは、いちばん上の段に厚手のものを置くのがおすすめです。上の段は風がよく当たり、下の段に水滴が落ちる心配もありません。逆に下の段に厚手を置くと、上から落ちたしずくで乾きが遅れます。吊り下げ式は片側に重さが寄ると傾くので、2枚以上干すときは段ごとに左右のバランスをそろえましょう。

途中で裏表を返すと乾きムラが減る

平干しでは、網に接している面が乾きにくくなります。表面が乾いた手ざわりになったら、一度セーターをひっくり返して、下になっていた面を上にしてください。目安は、薄手なら干してから数時間後、厚手なら半日ほどたったころです。

返すときは、片手で持ち上げずに、両手を生地の下に入れて全体をすくうように裏返します。まだ水を含んだ部分を指でつまむと、そこだけ伸びることがあるためです。裏返したら、もう一度袖の向きと裾の形を整えます。この一手間で、脇の下や身頃が重なった部分の湿り残りがぐっと減ります。

平干しネットがないときの代用品

平干しネットがなくても、平らで下に空間があるものなら代わりになります。家にあるもので試しやすい順に挙げると、次のとおりです。

  • 大きめのピンチハンガー(角ハンガー)の上面:洗濯バサミを内側に寄せ、枠の上にセーターをのせる。下が空いているので風が通る
  • お風呂のフタ:水気を拭いた蛇腹式や板状のフタの上に広げる。浴室の換気扇を回しておく
  • 物干し竿2本+バスタオル:竿を2本並べてバスタオルを渡し、即席の台にする
  • 乾いたバスタオルを敷いた床や台:最後の手段。数時間おきに下のタオルを替え、裏表も返す

タオルの上に置く方法は下に風が通らないため、ほかの方法より乾くのが遅くなります。濡れたタオルを替えずにいると生乾きのにおいが出やすいので、乾いたタオルへの交換を忘れないようにしましょう。

大きめのピンチハンガーの枠の上に、袖を横に広げたセーターを平らにのせて干しているイメージ

ハンガーで干すときの伸ばさない掛け方

平干しの場所がとれないときは、ハンガーや物干し竿でも干せます。大切なのは、肩の一点に重さを集めないことです。身頃を二つ折りにして竿やハンガーのバーにまたがらせれば、重みは折り目全体に分かれ、肩も丈もほとんど引っ張られません。

ここでは、伸びにくい順に、物干し竿の二つ折り、ハンガー2本使い、縦半分にたたんで掛ける方法の3つを手順で紹介し、最後に洗濯バサミを使わない理由を説明します。どの方法も、平干しよりは乾くのが少し早くなるのが利点です。裏返しとタオルドライを済ませてから始めてください。

物干し竿に二つ折りで掛ける

ハンガーを使わずに、物干し竿や浴室の物干しバーへ直接掛ける方法です。手順は次の4つです。

STEP
竿にタオルを巻いて折り跡を防ぐ

細い竿にそのまま掛けると、折り目にくっきり線が残ることがあります。乾いたフェイスタオルを竿に巻いて太くしておくと、折り目がやわらかくなります。

STEP
脇の下の位置で身頃を二つ折りにする

セーターを横から見て、脇の下あたりが竿の上に来るように身頃を二つ折りにして掛けます。前身頃と後ろ身頃が竿の両側に同じ長さで垂れるようにしてください。

STEP
袖も竿に掛ける

袖を下に垂らすと、その重みで袖が伸びます。両袖を竿の上にのせて反対側へ垂らすか、竿に沿わせて横に置き、袖の重さも竿で支えます。

STEP
途中で掛ける位置をずらす

折り目の部分は乾きにくいので、半日ほどたったら少し位置をずらして、折り目に風を通します。

ハンガー2本で重さを分ける

竿の空きがないときは、同じ形のハンガーを2本使います。2本のハンガーを物干し竿に10cmほど離して掛け、バーの高さをそろえてください。そこへ二つ折りにしたセーターを、2本のバーにまたがるように渡します。重さが2本のバーに分かれるため、1本で肩から吊るすよりも伸びにくくなります。

もう一つの使い方は、1本目を肩に通常どおり掛け、2本目のバーに身頃の下半分を折り返してのせる方法です。肩にかかる重みが半分ほどになり、裾も垂れ下がりません。どちらの方法でも、肩の部分が細い針金ハンガーより、肩先に厚みや丸みのあるハンガーのほうが跡がつきにくくなります。

縦半分にたたんでハンガーに掛ける

ハンガーが1本しかないときの方法です。セーターを縦半分に折って左右の袖を重ね、脇の下にハンガーのフックを当てます。そのまま、身頃と袖をハンガーのバーの両側に垂らすように掛けてください。肩ではなく脇の下とバーで重さを受けるので、肩に跡がつきません。

この掛け方は、乾いたセーターをクローゼットに吊るすときにもそのまま使えます。ただし、生地が重なっている部分が多く、二つ折りより乾くのに時間がかかります。厚手のセーターは、7〜8割乾くまでは平干しか竿の二つ折りにし、最後の仕上げだけこの掛け方にするのも一つの手です。

洗濯バサミで留めない理由

セーターの裾や袖口を洗濯バサミで挟んで逆さに吊るすと、挟んだ一点に重みが集まり、そこだけ編み目が伸びます。乾いたあとも洗濯バサミの形の跡が残りやすく、ゴム編みの部分はとくに戻りにくい場所です。

風で落ちるのが心配なときは、セーターそのものではなく、竿に掛けたハンガーを洗濯バサミで竿に固定します。二つ折りで竿に掛けた場合は、竿に巻いたタオルごと端を洗濯バサミで留めると、生地を直接挟まずにずれを防げます。ズボンの干し方でも、挟み跡を防ぐ同じ考え方を紹介しています。

物干し竿にタオルを巻き、セーターを脇の下で二つ折りにして袖も竿にのせて干しているイメージ

種類・素材別のセーターの干し方

セーターの干し方は、素材と形によって向き不向きがあります。ウールやカシミヤなど動物の毛の素材は熱と重みに弱く、平干しがいちばん安心です。アクリルや綿は比較的扱いやすい一方で、綿は水を多く含んで重く乾きにくいという別の弱点があります。

ここでは、まず素材別の早見表で干し方と避けたいことを確認し、そのあとカーディガン・ベスト、タートルネックと厚手のローゲージ、ニットワンピースという形別の注意点を見ていきます。素材が混ざっている混紡のセーターは、表の中でいちばん弱い素材に合わせて干すと失敗しません。

素材別の干し方早見表

素材は、セーターの内側についている品質表示のタグで確かめられます。素材ごとの干し方と、やってはいけないことは次のとおりです。

素材おすすめの干し方やってはいけないこと
ウール裏返して日陰で平干し乾燥機や暖房の熱を当てる、ハンガー1本で吊るす
カシミヤ裏返して日陰で平干し。風通しのよい室内も可直射日光に長く当てる、ハンガーで吊るす
モヘア・アンゴラ裏返して平干し。毛足を手でなでて整えてから干す濡れたままこする、洗濯バサミで挟む
アクリル平干しか竿に二つ折りストーブの前など高温の場所で乾かす(熱で形が変わることがある)
綿竿に二つ折りで風を通す。厚手は平干し重いまま肩から吊るす、乾ききる前にしまう
ポリエステル混など化学繊維混ハンガー2本使いも可高温の乾燥機にかける

カーディガン・ベストはボタンを留めて干す

前開きのカーディガンは、ボタンを全部留めてから干します。開いたまま干すと前立ての部分が片側だけ伸びたり、波打ったりしやすいからです。平干しでは、左右の前身頃がまっすぐ重なるように整え、ボタンの位置がずれていないかを確かめてください。

袖のないベストは軽く、竿の二つ折りでも伸びにくい種類です。ただし、首まわりや袖ぐりのリブは引っ張られると戻りにくいので、干す前に手で縮めるように寄せておきます。ジッパー付きのカーディガンは、ジッパーを閉めておくと生地が引っかからず、形も整えやすくなります。

タートルネック・厚手ローゲージの干し方

タートルネックは、首の部分を折り返したまま干すと、重なった部分が最後まで湿ったまま残ります。平干しでは首の部分を伸ばして広げ、乾きかけたら元の長さに軽く寄せてください。首を折った状態で乾かすと、その位置に折り癖がつくこともあります。

太い毛糸でざっくり編んだローゲージのセーターは、水を多く含み、ハンガーに掛けると短時間でも伸びやすい種類です。必ず平干しにし、表面が乾いたら裏表を返します。ケーブル編みなど凹凸のある柄は、干す前に指で柄の筋をなぞって整えておくと、乾いたあとも柄がくっきり残ります。

ニットワンピースの干し方

ニットワンピースは丈が長いぶん重く、肩から吊るすと裾がどんどん下がって丈が伸びます。平干しネットに収まらないことが多いので、物干し竿に腰のあたりで二つ折りにして掛けるのが現実的です。上半身と下半身が竿の両側に分かれ、重さが半分ずつになります。

竿に掛けるときは、袖も竿にのせて垂らさないようにします。ハンガーで干す場合は2本使いにし、1本目を肩、2本目に裾側を折り返してのせて、裾が床方向へ引っ張られないようにしてください。生地が厚く乾きにくいので、半日おきに掛ける位置をずらし、折り目と脇の下に風を通しましょう。

乾く時間の目安と早く乾かすコツ|部屋干し・外干し

セーターは厚みがあり、脱水も短めにするため、ほかの衣類より乾くのに時間がかかります。薄手なら半日ほどで乾くこともありますが、厚手を冬に部屋干しすると丸一日以上かかるのは珍しくありません。急いで熱を当てるより、風を当てて時間を短くするほうが安全です。

ここでは、厚さ別の乾く時間の目安、部屋干しで早く乾かす風の当て方、暖房器具や乾燥機を避ける理由、乾いたかどうかの確かめ方を順に紹介します。外干しは日陰の風通しのよい場所が基本で、直射日光は色あせの原因になります。天気と干す場所に合わせて組み合わせてください。

厚さ別の乾く時間の目安

乾く時間は、気温・湿度・風の有無で大きく変わります。次の表は、タオルドライをしてから平干しにした場合のおおよその目安です。

セーターの厚さ晴れた日の外干し(日陰)冬の部屋干し(風あり)冬の部屋干し(風なし)
薄手のハイゲージ半日程度半日〜1日1日程度
中厚手半日〜1日1日程度1日以上
厚手・ローゲージ1日程度1日〜1日半2日近くかかることも

表の時間はあくまで目安です。梅雨どきや雨の日、北向きの部屋では、さらに長くかかります。夜に洗うと乾く前に冷え込んで乾きが止まりやすいので、厚手のセーターは朝のうちに干し始めると、その日のうちに乾く可能性が高くなります。

部屋干しは風を当てて乾かす

部屋干しでいちばん効くのは風です。扇風機やサーキュレーターを首振りにして、セーターの下側から風が当たるように置いてください。平干しネットは下にも空間があるので、下から風を送ると両面が同時に乾きます。エアコンの除湿運転や除湿機を一緒に使うと、部屋の湿気がこもらず、さらに早く乾きます。

浴室乾燥機を使う場合は、平干しネットや竿の二つ折りで干し、温風の吹き出し口の真下は避けます。部屋の中では、ほかの洗濯物とこぶし1つ分ほど間をあけ、セーターを部屋の中央寄りに置くと風が回りやすくなります。部屋干しの環境づくりや除湿機の選び方は、こちらで詳しくまとめています。

暖房器具の前・乾燥機を避ける理由

乾きを急ぐあまり、ストーブやファンヒーターの前に平干しネットを広げるのはやめましょう。濡れたウールに強い熱を当て続けると、熱の当たった面だけが縮んだり、ごわついたりすることがあります。アクリルも熱で形が変わりやすい素材です。

暖房器具の近くに干した衣類がずり落ちて触れると、火災につながるおそれがあります。暖房の風を使うときは、吹き出し口から十分に離し、衣類が落ちても届かない位置に干してください。

乾燥機やドラム式洗濯機の乾燥機能も、洗濯表示でタンブル乾燥が禁止(四角の中の円にバツ)になっているセーターには使いません。ドライヤーの温風を直接当てるのも同じ理由で避け、使うなら冷風で離して当てる程度にとどめます。

乾いたかどうかの確かめ方

セーターは表面が乾いていても、中が湿っていることがよくあります。確かめるのは、脇の下、袖の内側、リブの重なった部分、二つ折りにした場合は折り目の4か所です。手の甲を当てて、ひんやりとした冷たさを感じるうちは、まだ水分が残っています。

湿り気が残ったままたたんでしまうと、においやカビの原因になります。迷ったら、もう数時間干しておくのが安全です。厚手のセーターは、乾いたと思ってから半日ほど風通しのよい室内に置いておくと、内側までしっかり乾きます。

干し方で失敗したときの直し方

干し方を間違えても、多くの場合は元に戻せます。ポイントは、湿り気と蒸気で繊維をやわらかくしてから、手で形を整えて平干しで乾かし直すことです。乾いて時間がたつほど戻りにくくなるので、気づいたら早めに手を打ちましょう。

ここでは、よくある3つの失敗を取り上げます。ハンガーでできた肩の跡(ツノ)、重みで伸びた丈や袖、そして乾くのが遅れたときの生乾きのにおいです。どれも、原因になった干し方を変えれば次からは防げます。直す前に、洗濯表示でアイロンのスチームが使えるかどうかを確かめておいてください。

肩にハンガーの跡(ツノ)がついた

肩の盛り上がりは、ハンガーの先が当たった部分の編み目が押し出されて固まったものです。軽い跡なら、霧吹きで盛り上がった部分を湿らせ、手のひらで周りの生地となじませるように押さえて平らにします。そのあと平干しで乾かせば、多くの場合目立たなくなります。

霧吹きで戻らないときは、スチームアイロンを生地から1〜2cmほど浮かせて蒸気を当て、温かいうちに手で形を整えます。アイロンを押し当てると編み目がつぶれてテカリが出るので、当てるのは蒸気だけです。次からは、縦半分にたたんで脇の下で掛けるか、肩先に厚みのあるハンガーを使えば跡はつきにくくなります。

丈・袖が伸びた

吊るして伸びた丈や袖は、スチームで繊維をふくらませてから、伸びた方向と逆に手で軽く寄せて縮め、平干しで乾かします。ウールは蒸気で戻りやすい素材ですが、アクリルは一度伸びると戻りにくいことがあります。アクリルのセーターは、吊るさないことがいちばんの予防です。

伸びがひどい場合は、もう一度洗ってから平干しで寸法に合わせて形を整え直すほうが、きれいに戻ることもあります。逆に縮んでしまった場合の伸ばし方も含め、セーターの型崩れの直し方は洗い方の記事でくわしく紹介しています。手洗いで洗い直すときの基本の手順は、こちらも参考にしてください。

生乾きのにおいがする

乾くまでに時間がかかりすぎると、湿った状態で雑菌が増え、生乾きのにおいが出ることがあります。セーターは厚く乾きにくいうえに、デリケートな素材は強い洗剤や高温で洗い直せないので、においを出さないことが大切です。タオルドライで水気を減らし、風を当てて干す時間を短くしましょう。

においが出てしまったら、おしゃれ着用の中性洗剤でもう一度洗い、今度は風を当てて早く乾かします。それでも残るときは、酸素系漂白剤のつけ置きが選択肢になりますが、ウールやカシミヤには使えない製品もあるため、製品の表示で素材を確かめてください。においのリセット洗いの方法は、こちらでまとめています。

よくある質問

セーターは外に干してもいいですか?

外に干してもかまいませんが、日の当たらない風通しのよい場所を選びます。直射日光は色あせや毛の傷みの原因になり、白いウールは黄ばむこともあります。日なたしか空いていないときは、裏返して干すと表面への影響を抑えられます。洗濯表示に日陰干しのマーク(四角の左上に斜線が入ったもの)がある服は、必ず日陰に干してください。

ほとんど乾いたら、ハンガーに移してもいいですか?

7〜8割乾いて重さがなくなっていれば、ハンガーに移しても伸びる心配はほとんどありません。場所を空けたいときや、平干しで乾きにくい脇の下に風を通したいときに便利です。移すときは縦半分にたたんで脇の下で掛けるか、肩先に厚みのあるハンガーを使ってください。

平干しネットは何段のものを選べばいいですか?

セーターを1枚ずつ干すなら1段でも足りますが、冬に何枚も洗う家庭なら2〜3段のものが便利です。セーターを袖まで広げられるよう、網の部分がなるべく大きいものを選びましょう。使わないときに折りたためるタイプなら、収納にも困りません。

洗濯表示が「吊り干し」のセーターは、ハンガー1本で干してもいいですか?

吊り干しの表示は、吊るしても形が崩れにくいという意味です。軽い薄手のセーターならハンガーでも干せますが、濡れて重くなっている間は肩に重みがかかります。ハンガー2本使いや竿の二つ折りにしておくと、より安心です。

タオルの干し方と同じように、ずらして干してもいいですか?

タオルのように竿の上で前後をずらして掛けると、長く垂れた側に重みがかかり、その部分が伸びやすくなります。セーターは竿の両側に同じ長さで垂れるように二つ折りにし、ずらすのは乾きにくい折り目に風を通すときだけにしてください。

まとめ|セーターは重さを分けて平らに干す

セーターが干し方で伸びるのは、水を吸って重くなった編み目が、吊るした方向に引っ張られたまま乾くからです。いちばん安全なのは平干しで、ネットがなければピンチハンガーの上やお風呂のフタで代用できます。場所がとれないときは、物干し竿の二つ折りかハンガー2本使いで、肩の一点に重みを集めないようにしましょう。

セーターを伸ばさずに干すポイント
  • 干す前にタオルドライで水気を減らし、裏返してから干す
  • 平干しでは袖を身頃に重ねず、表面が乾いたら裏表を返す
  • ハンガーなら竿の二つ折りか2本使い。袖も垂らさず竿で支える
  • ウール・カシミヤ・厚手は平干し、カーディガンはボタンを留める
  • 早く乾かすなら風を当てる。暖房器具の前や乾燥機は使わない

肩の跡や伸びは、蒸気と平干しで戻せることが多いものです。次に洗うときは、干す場所の広さに合わせて今日の方法から1つ選び、お気に入りのセーターを長く着られる形に保ちましょう。

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